なんかとっつきにくそうなイメージのあるマドリガーレ。中世のじゃなくて、後期ルネサンス期に発達した基本的に合唱なんですが、割とややこしい感じ。でも数年前から積極的に聴いています。
前にもブログで書いた、ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレの演奏するマレンツィオの5声のマドリガーレ第1集を買ったあたりから、割といいなと思い始めました。
(写真左 マドリガーレ第1集/マレンツィオ)
それまでも買ってなかったことはないのですが、モンテヴェルディのマドリガーレ集ぐらいかな。コンチェルト・イタリアーノの演奏のものから、途中からラ・ヴェネクシアーナのやつを順番に揃えるでもなく、適当に選んで買ってた。2、4、5、6、8集とルーリーの抜粋版を持ってる。第8集(1638年出版)ぐらいになると合唱部分が少なくなってソロの部分がやたら長かったりするし、泣かせのメロディだったり、いろいろと変わってきたのがわかる。
今、飛ぶ鳥も落とす勢いの人気グループ、ラ・ヴェネクシアーナはもともとコンチェルト・イタリアーノにいた人達だったそうな。リーダーのアレッサンドリーニと喧嘩したのか暖簾分けかは知らないけど、クラウディオ・カヴィーナを中心にした合唱中心のグループとして成功している。
(写真右 マドリガーレ第8集/モンテヴェルディ)
で、今回買ったのは次の2枚。
「マドリガーレ第3集」
(ジェズアルド)
ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ
「マドリガーレ第5集」
(マレンツィオ)
ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレ
どれもスペインのグロッサというレーベルから出ている。
昔、リュートを弾き始めた頃(1996年ぐらい)にホセ・ミゲル・モレーノのリュートやギターやヴィウエラのディスクを買いあさっていたな。もう今はあんまり聴かないけど。それもこのグロッサレーベル。このレーベル、結構気に入ってます。
ラ・コンパーニャ・デル・マドリガーレは、コンチェルト・イタリアーノとラ・ヴェネクシアーナで活躍した精鋭メンバーとのこと。2008年から活動している。ほんとに最近のグループ。
ジェズアルドはイタリアの貴族で、嫁さんの浮気現場に乗り込んで二人とも殺したという事件で有名。もともと鬱気質で暗い感じの人だったという。そういう人だからなのか、音楽は美しい。輝かしいハーモニーも次の瞬間には消され暗い闇に落ち込んでしまう、でもそれゆえに輝きが美しく感じられる。ダウランドもそんな感じがするけど、ちょっと印象が違うかな。
一方、マレンツィオは華やか。後期ルネサンスの最後の輝きか。当時は非常に人気のあった作曲家だったらしい。これもジェズアルドに負けず綺麗な音楽。
第1集に入っている「Liquid Pearl」という曲、テルツィがリュートタブラチュアにおこしたものを持ってるけどまったく歯が立たない。一度弾いてみたいけど2重奏やしな。誰かやらんかな。
マレンツィオが亡くなって11年後の1610年にはモンテヴェルディのヴェスプロが出版される。もうバロック初期の時代。
こう見ると、昔の音楽の流行りも今と同じように速かったみたい。
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