2015年8月31日月曜日

ブライアン・ウィルソン

ブライアン・ウィルソンの半生記の映画「ラブ&マーシー」を観た。



昔、ブライアン・ウィルソンの半生を書いた本(ブライアン・ウィルソン自伝)を途中まで読んだ事がある。途中から悲惨すぎて読めなかった。
父との確執、これは虐待といっても誰も文句を言えないであろう内容に愕然とした覚えがある。父から、こんな(ここでは書かないが)辱めを受けても、ビーチボーイズのメンバーでありプロデューサーであったのだ。
当然、才能はある。当然まわりからの期待や、レコード会社からの圧力があり、60年代に、その才能を認められながらも、狂気と思われる行動に走って行ったのもうなずける。統合失調症といわれているが、ドラッグや酒などの影響もある。

映画では、60年代の人気絶頂の頃のブライアンと、80年代の最低だったときの頃が交互に描かれていた。

60年代を演じる俳優はブライアンそっくりだった。ちょっと小太りなとこも。
80年代のブライアンは、パッとしていなくて、すごく親近感を覚えた。

精神科医に行動をコントロールされていて、好きに動けない。素敵な女性と出会うのだが、精神科医の高圧的な態度に逆らえないし、またそれに依存する自分をどうする事もできない、駄目駄目なブライアン。

そういう人が60年代にビーチボーイズでやたら明るい曲を作っていたというのには正直びっくりする。
60年代のブライアンは、ビートルズの「ラバーソウル」に触発され、バンドのメンバーなしで楽器の録音をした「ペットサウンズ」を作る。あらゆる音楽界のスペシャリストを集め、そのときのメンバーから「お前は天才だ。ずば抜けている。」といわれつつも、バンドのメンバーとの録音が不安なブライアン。その予感は的中し、メンバーから「ビーチボーイズ的でない。歌詞もおかしい。」と指摘を受け、少々の変更をしつつも「ペットサウンズ」は出来上がるが、セールスは1位を外れてしまう。
しかし、ここでブライアンの音楽的センスが解き放たれた。同時に狂気にも足を踏み込み始めた。後からビーチボーイズを聴いている僕には、このブライアン・ウィルソンが本物なのだ。


その後、精神科医の圧力を逃れられたブライアンは、ソロで良い作品を作りつつ、まだ、本腰ではない、とか囁かれたりしていたが、「ペットサウンズ」の後の作品「スマイル」を37年ぶりに完成させるなど、良い方向に向かっているようだ。

しかし、ビーチボーイズとブライアン・ウィルソンには法的にややこしいことになっているようで、なかなか一緒に来ない。2012年には奇跡的に来日、一緒に演奏したそうだ。

2015年8月21日金曜日

楽市楽座

楽市楽座さんの大阪公演が今日(8月21日)からだったので、早速、初日に観てきました。
期待通りのクオリティでした!



実は楽市楽座さんを観るのは初めて。ミツルギさんの結婚式にゲストで歌を歌ってたのは見たことあったのですが。
親子3人で動物の役を演じるという、どこかの関西小劇団みたいな内容やし、ひとつひとつの台詞も丁寧、物語も、風刺を効かせつつ、でもキツくならずに、小さい者(物)達への愛情が感じられるお話でした。

途中で入る幕間ゲストは人形劇のMr.ピエロックさんでした。
これも独特の台詞回し、人形の可愛さ、音楽の面白さ、最高でした。
今回は、最後のシーンだけだったので、またどこかで観たいな。

そうそう、楽市楽座さんのもう一つの良さは、台詞、ポーズの上手さかな。
いちいち様になっているしカッコイイ。落語で、小僧が芝居見物に連れていってもらったあとで、番頭さんと役者の真似っこをするのがありますが、それみたいなおもしろさがありました。あ、でも、こっちの方が本物ですね。失礼しました。

それと、忘れてはならないのが音楽。それも生演奏が普通に入っていることなのです。
全部、座長の長山さんが書いた曲で、歌もいいし、アコーディオン、バイオリンが良い味だしてます。

個人的に食いついたのが、長山さんのギターの上手さ。
これ、なかなか聴けないですよ。全国クラシックギター愛好家の皆さん、見とかないと損しますよ。スターの演奏じゃないけど、僕等が行けるかもしれない最も高いところです!

楽しみすぎて写真撮ってません。
8月24日(月)まで、扇町公演で19時開演です。
投げ銭なので、気軽に観にこれますよ。銭いっぱい投げてね。

2015年8月11日火曜日

バードフラワー

昨日、書いたのが「ビューティフルハミングバード」。
バードつながりではないですが、続きます。

今月(8月23日)、ミツかね堂withバナナ部は野外劇団「楽市楽座」さんの「バードフラワー」の幕間ゲストで出演します。扇町公園です。



野外って。。。インドア的ユニットであるバナナ部には高いハードルなのだ。
ミツかね堂もアウトドア的ではないと思うが、休日のハードなスケジュールを見ると、割といける感じなのかな。

あ、そういえば相方の清家さんは昔、沖縄でアクセサリーを売っていたそうな。屋根のない事は経験済みなのか。。。
僕だけ熱中症で出れない、みたいなことだけは避けたいですな。

ミツかね堂withバナナ部の出し物は「ペンギンは空をめざす」第1話ショートバージョン。天王寺動物園で観るのとは違うテンちゃんに会えると思いますよ。

がんばるぞーっ。

2015年8月10日月曜日

ビューティフルハミングバード

最近、ビューティフルハミングバードが気になっている。

初めに気になったのは、10年以上前。細野晴臣監修の「daisy holiday」を買った時。(2008年リリース)
これは名盤とは言われていないけれど、名盤です。


星野源のソロで名作の「Daisy Miso Soup」が収録されていたりするのですよ。

このCDでビューティフルハミングバードを知った。ここに収録されているのは「エーデルワイス」。あのミュージカルで有名なあの曲です。
「サウンドオブミュージック」を当時見た人達は「エーデルワイス」は名曲や!と言っていたけど、僕はそんな風に思えなかった。原曲を聴いても「これはええ曲やから聴いとかなあかんで」風なので、いい曲とは思えなかった。学校で習う、教育くさくてダサい曲というイメージだった。

それが、である。
このCDに収められているビューティフルハミングバードが歌ったものはすばらしかった。
この曲の良さを初めてわからせてくれた歌唱だった。
「この選曲はどうか?」と初め思ったが、録音を聴いてぶっ飛んだ。
あきらかに昔の人に聴かせるのではなく「今、これを聴いてよ!」といった自信、新しい音楽への確信に満ちたものだった。こんな体験は初めてだった。この曲で涙したことはなかった。
それから、ビューティフルハミングバードのCD「HIBIKI」を買ったが、なんとなく聴かず、CD棚の隅っこに追いやっていた。



この前、栗コーダーカルテットのギターの人が脱退。というか、仕事が忙しすぎるので、メンバーから名前を抜く、ということがあった。
ああー、栗コーダーカルテット残念やなー、と思ってた矢先に、「栗コーダー&ビューティフルハミングバード」でツアー、という話。

「おおお!!!」ということで、ビューティフルハミングバード、聞き直したら、やたらいいやんか。買っといてよかった!HIBIKI、名盤でした。いまさら。

で、去年出たCDも買いました。
「旅人」「眠っているあいだに」がいいですね。みんな、買ったほうがいいですよ。