2018年4月14日土曜日

神曲(天国編)

神曲の煉獄編を読み終わった。地獄を抜け出し、開放感に浸った煉獄編の始まりだったけど、煉獄に入ってみると結構大変。巨大な岩を担がされていたり、うつ伏せになって何年も浄化させられてるとか、火の中をずっと歩いてるとか。でも天国に入るのを許されてる人(魂)やから我慢できるのかな?

途中で詩人の批評をするところがあった(第二十六歌)。アルナウト(アルノー)という詩人はリモージュの詩人よりいいという。そのリモージュの詩人はなんと、12世紀のトルバドゥール、ギロ・ド・ボルネイユだという。そうかこの時代にはまだ有名やったんやな。かるーくディスられているとはいえ、外国で知り合いに会ったような気分です。

煉獄の頂上にたどり着くと、ウェルギリウスに代わってベアトリーチェが案内役として現れる。ウェルギリウスは天国には入れないのだ。かわいそうに。

で、いよいよ天国編です。

冒頭部分に、「今までの地獄、煉獄はわかりやすかったけど、ここからは難しいぞ。わからんやつはここから帰れ!」みたいなことが書いてあって、読むハードルを上げてくる。

今までもそうやったけど、注釈なしには読めない。ダンテの生きていた13世紀、14世紀のイタリアの出来事やローマ時代のこと、あと聖書の内容なんかがいちいち出てくるので、10行ごとに注釈を確認せなあかん、みたいになる。

読みにくいのはそのとおりなんやけど、天国的な雰囲気にあふれている。そこで会う人(魂)は光り輝いていて眩しくて目も眩むほど。楽の音が鳴り響き、歌が聞こえ、天使はダンスを踊っている。
そういう中でダンテの疑問が次々に解かれていく。

「楽器が演奏され」って書くより「楽の音」って書くと天国的に思うけど、仏教徒の僕は極楽浄土とごっちゃになってしまう。たしか源信の往生要集にも極楽浄土は楽の音が響いているって書いてたとこがあった。まあ、西洋の天国も極楽浄土とつながってるんちゃうかな。魚民と和民が入り口は別やけど中でつながってるように。知らんけど。

ちょっと注目してるのは、天国的な感じにするのに、歌と楽器の演奏は「まあ、あるな」って思えるんやけど、ダンス(舞踏)が絶対にそれにくっついている事。ダンスってあんまり注目したことなかったんやけど、去年からその重要性に気づかされてる。16世紀のネグリ、カローゾの本はリュートの曲集のようなイメージしか持ってなかったけど、これは舞踏の事を詳細に記述した本なのだ、ということに今更のように気づく。優秀なダンスの研究家と知り合ってからだ。結構年齢を経てから、演劇やダンスのスペシャリストと知り合ったら音楽がとてつもなく面白くなってきた。底なし沼にはまっていきながらも、幸せな感じになってる。早死にしなくてよかったな。

まあ、もうちょっと、頑張って読んでみよう。

そうそう、煉獄編の話に戻るけど、トルバドゥールのギロ・ド・ボルネイユ、アルナウト(アルノー)・ダニエルを録音したCD、持ってました。

「ダンテとトルバドゥール」セクエンツァ
1995年やから古楽を聴き始めたぐらいに買ってる。当時は中世ものもよく買ってたな。なーんにもわからずに買ったけど、結構お気に入りです。ギロ・ド・ボルネイユとアルノー・ダニエルと聴き比べができますよ。
そうか、トルバドゥールとダンテとのつながりがやっとわかった。
やっぱり早死にしなくてよかったわー。


2018年4月12日木曜日

古楽のCD

結構昔、まだ最初の会社に勤めてた頃に、古楽のCDを買い漁ってた。その頃はCDショップの古楽コーナーは充実していて、全部見て回るだけで1時間ぐらい時間が潰せた。

会社がなくなって、別の会社に勤め始めたときには、あんまりCDを買わなくなってたけど、最近、古楽CD熱が再発。この前から結構買ってる。もうCDショップで買うことも少なくなったけど、ネットで見つけたり、たまたまCDショップを覗いていいのがあれば買ってる。お金ないのにな。

で、最近の成果。

「ガレアッツォ公のミサ」〜ミラノ公国の15世紀音楽〜 オデカトン

ミラノ公国のガレアッツォ・マリア(スフォルツァ家出身)は自分の力を誇示するために、一流の聖歌隊を集めていたそうである。でも、ガレアッツォ・マリアは嫌なやつと周りからは見られていたんだって。
そんな暴君に気に入られていたのがこのCDの作曲家コンペール。コンペールの作った「ミサ曲」を中心に当時の曲が集められている。作曲者のアグリコラは聞いたことあるけど、ヴェールベーケ、リューベックなどは知らない。金管楽器のド派手なファンファーレから始まり、ファンファーレで終わる。この作曲者リューベックだけちょっと時代がずれてるかな。16世紀後半だって。
ジャケットは前に「メディチ家」で紹介したゴッツォリ作の「東方三博士の旅」。ガレアッツォ公が描かれてるらしい。メディチ家もいる。


「ペトルス・アラミレが残したもの」 ウェルガス・アンサンブル

ペトルス・アラミレは写譜屋さん。楽譜を写して写本をいっぱい作ったそうな。このCDはアラミレが写した曲の中からいろんな作曲家のミサ曲の「サンクトゥス」と「アニュス・デイ」だけを演奏したもの。
アラミレは実はスパイ活動もやっていたらしい。写本を宮廷に提供しながら、内情を観察してたのか。まあ音楽家でもスパイは多いよね。あちこち旅するのでいろんなこと知ってる。
これも15世紀から16世紀初め。昔からやけど、合唱ものはやっぱり15世紀が素敵。ウェルガス・アンサンブル、他のものも聴いてみたい。






「The Lion's Ear」LA MORRA

メディチ家が栄えた15世紀終わり頃、ロレンツォ・イル・マニフィコが亡くなると、メディチ家はフィレンツェを追放される。しかし、ロレンツォの次男ジョバンニがフィレンツェを取り戻す。そのジョバンニはなんとローマ教皇レオ10世となる。そのレオ10世の宮廷で行われていた音楽の特集。16世紀の初めぐらい。レオ10世は自分でも曲を書いていたのかな。フランチェスコ・ダ・ミラノとハインリヒ・イザーク以外は知らない作曲家ばかり。メディチの繁栄の華やかさと一抹の寂しさが入り混じる良盤です。
LA MORRAというグループ、ミハエル・ゴンドコさんのリュートとコリーナ・マルティさんのルネサンスチェンバロがいい。今までに見られなかったような内容。中世から15世紀ぐらいまでが守備範囲か。

最近の古楽のCDは昔と違って歴史とリンクしたものが多くなっているみたい。作曲家くくりではなくなってきて、当時のイベントや宮廷にフォーカスした企画。
歴史を勉強しながら聴いたら面白いという、絶対に日本では流行らなそうなスタイルになってます。

2018年4月9日月曜日

Glasses and the Beholder

昨日は「Glasses and the Beholder」、高橋明文さん(a.k.a.アッキー)企画のライブでした。宗右衛門町「かつおの遊び場」にて。

今回は出演者が関西小劇場くくりになってたみたい。僕は俳優ちゃうけどな。
いつものアッキーさん企画はお客さんの人数が少なめでゆっくり観れるとのうわさでしたが全然そんなことはない。後ろは立ち見になるという盛況ぶりでした。
ほんと幸せ。ありがとうございます。

一発目はアッキーさんのバンド、「ルカズライオット」。
劇団ステージタイガーの西村さんがドラムで、アッキーさん(シアターシンクタンク万化)が歌とギター。ドライブの効いたギターで聴かす。やっぱりアッキーさんうまいな。西村さん去年と比べて格段に良くなってる。去年歌ってた曲も覚えてたよ。いい曲は忘れないもんやね。タイトルは忘れたけど。

2番目はリリパットアーミーⅡのギター部。
リリパットアーミーやで?
中島らもさんが始めた劇団で今はわかぎゑふさんが引き継いでる関西小劇場界の老舗劇団。そこに所属してる(1人は辞めたらしい)スター達!(なんかなー?)
今回の満員要因はこの人らやな。むっちゃ人気ある。うらやましいわー。
3人がギターを弾いて歌う。懐かしのフォーク。ギターも歌もうまいしコーラスもばっちり。GSっぽい衣装とカツラで大受けでした。
出番前に「君ら、選曲古いなー」って言いそうになって飲み込んだ。よくよく考えてみると僕らの方が古い。というか古すぎるわ!

トリは僕ら。西原希蓉美とテアトロ・ロマンチカ。



この名前は、演劇に関わってて、「ロマンチカっていう言葉を入れたい!」という希蓉美せんせーの意見を取り入れてアッキーさんが決めてくれました。結構、気に入ってる。

今回の曲は、
1、プカプカ
2、ブラザー軒
3、朝日楼
4、生活の柄
5、ファイト
6、君の犬
アンコール:いたみ
でした。

昭和も昭和、60年代からの選曲もある。まあ、いつもどおりなんですけどね。

やっぱりドラムのマリーさん、よかった。ほんと入ってくれてありがとう!ですわ。
あとアッキーさんも「こうした方がいいんちゃう?」っていろいろ考えてくれる。いいアイデアもいっぱい持ってるし、ありがたい。
去年までは歌とギターのデュオでやってたけど、バンドになると、それ以上のいろんな表現ができるんやね。僕があんまり頑張らなくてもベースとドラムがやってくれる。なんと嬉しいことではないか!

でも、こっちがちょっとでもタイミング外れたら後で言われる。なんとシビアな。。。
そらそうやな。バンドは「キメ」をカッコ良く作れなかったらあかんからな。
今回、僕としては「ハッピーエンド」にちょっと近づけたような気がしてるのですが。気のせいかな。
まあ、面白かったってことですよ。

また、4月29日の尼崎toraのライブも来てくださいね。テアトロの同じメンバーでやりますよ。

2018年4月2日月曜日

4月のライブなど

4月はライブ2つあります。それと「おはなしえん」。
どちらもよろしくお願いします!

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☆4月8日(日)ライブ「Glasses and the Beholder」

  オープン18:30~/スタート19:00~
  場所: かつおの遊び場
    ( 大阪府大阪市中央区宗右衛門町4−5宗右衛門町センタービル2F )
  料金: 2000円(1ドリンク込み)前売り当日共通
  出演:
   ・ルカズライオット(高橋明文/西村陽子)
   ・リリパットアーミーⅡギター部(野田晋市/うえだひろし/祖父江伸如)
   ・西原希蓉美とテアトロロマンチカ
     (西原希蓉美(満月動物園)/小松一也(バナナンボ)/
      片彩眞璃(シバイシマイ)/
      高橋明文
      (シアターシンクタンク万化/黒鉄ゾンビ/メカ万化/ルカズライオット))

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☆4月22日(日)「おはなしえん 春編」
天王寺動物園・展示室
  入場無料(動物園への入場料¥500は必要です)
  1回目:13時30分〜/2回目:15時30分〜
  朗読:「ペンギンは空をめざす 第8話カラス」ミツかね堂/バナナンボ
  お芝居:「かいけつコアラマン」劇団超人予備校/ジャニス/稲子


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☆4月29日(日)ライブ@尼崎tora
http://live-tora.com/archives/1050
16時オープン/16時30分スタート
前売り1800円 当日2300円(別途1オーダー必要です)
16:30〜 大関バンド
17:10〜 Cinnamons
17:50〜 中原純義
(休憩20分)
18:40〜 藤川真里
19:20〜 ゑびすクインテット
20:00〜 西原希蓉美とテアトロ・ロマンチカ
20:40〜 原口和之

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☆5月6日(日)「おはなしえん 特別編」
天王寺動物園・野外ステージ
   (雨天の場合はレクチャールーム)
入場無料(動物園への入場料¥500は必要です)
1回目:13時30分〜/
2回目:15時30分〜
朗読:
「ペンギンは空をめざす 第1話テン」
  ミツかね堂/バナナンボ
お芝居:「かいけつコアラマン」
  劇団超人予備校/ジャニス/稲子

ほんと来てください!

2018年4月1日日曜日

ル・ロワ

今年は春になっても古楽熱が冷めない。毎年は「おはなしえん」が始まる頃に、古楽への集中力が完全に低下してしまうのに。

やっぱりルネサンスギターに夢中だからか。
ル・ロワの曲集をいろいろ見ているんだけど、歌とギター譜の載っている曲集がある。第2集なんやけど、いろいろ疑問点がでてくる。

この、上の曲なんかはわかりやすい。歌の旋律とギターの旋律が合っているからだ。それにパヴァーヌのリズムで弾くんやな、と。

でもこれは?

旋律は「ファファファファー、ソソソラー」って続くけど、ギターは「ララララー、ラー、ソー」って。調もあっていない。このメロディーだったら別のコード進行つけるな。
ギター版は途中からメロディがわからなくなる。装飾されてるのか。なんか同じ曲とは思えないよねー。

誰か教えてー!

といっても、さすがル・ロワ。ギター版もすごくいい曲になってる。

2018年3月28日水曜日

神曲(煉獄篇)

ダンテの神曲(地獄篇)を読み終わった。
悲惨なことを期待してたけど、案外そうでもなかったかな。まあ、地獄の人は悲惨な目にあってるんはかわりないけど。源信の往生要集の地獄の方が悲惨かもしれない。

ちょっとびっくりしたのは、地獄はエルサレムの地下深く地球の中心にあって、そこまでいくと上と下が入れ替わり、南半球に出て、地獄を脱出したこと。なかなか書いてることが実際的。想像の世界と現実の世界が入り交じってる。

で、次は当然、煉獄篇です。

今日、冒頭の2章まで読んだけど、地獄篇とうって変わって、美しい描写が増える。
今までと全然違います。もう天国に行ったのかなー?って錯覚してしまうくらい違う。今までのいやーな世界からやっと出てきた感じ、よくわかりますよ。僕が脱サラした時の感覚とよく似てる。

サラリーマン世界という名の奴隷世界はいいことなんてないのです。良かれと思ってやったことも誰かの悪いことになってしまう。それがまた自分に対して嫌なことの種になっていく。

そんなところを脱出したときの爽快感っていったらなかったね。そういう爽快感が始めの章で感じられるのです。

天使が船でやってきて、友人が歌を歌う、っていうのもいい感じ。14世紀の歌を想像する。ルネサンスの華やかさまではあとちょっと。

2018年3月17日土曜日

メディチ家の祝祭と虹のまち

飲み会の為、梅田に出たついでにディスクユニオンに行く。
結構、古楽が充実しているな。
で、買ったのは、

「UNA<STRAVAGANZA> DEI MEDICI  Intermedi(1589) per <La pellegrina> 」(メディチ家の祝祭)タヴァナーコンソート/アンドリュー・パロット
帰ってからライナーノーツを読んでみた。
フェルディナンド1世

メディチ家の2度目の繁栄時期です。ロレンツォ・イル・マニフィコの時代から100年ほど後。トスカーナ大公になったフェルディナンド1世がフランスのヴァロア朝のクリスティーヌ・ド・ロレーヌ(カトリーヌ・ド・メディシスの孫)と結婚し、そのお祝いに大宴会を催したらしい。
そのときにお芝居「La pellegrina(ラ・ペレグリーナ」を上演し、幕間に音楽劇(Intermedi)をやった。それがこのCDの中身です。1591年に出版もされているので楽譜も手に入りますよ。スコアになってないのでめちゃめちゃ見にくいですが。

1980年代の録音。ロンドンのアビーロードスタジオだって。





最近、カンフェス(観劇三昧がやってるネットでの劇団東西バトル)に超人予備校が舞道ダンスシアターとのコラボ作品を出していて、そのタイトルが「EXTRAVAGANZA3 にじのまち」。EXTRAVAGANZA、STRAVAGANZAに反応したっちゅうことかな。

「EXTRAVAGANZA3 にじのまち」はニランジャン率いる舞道ダンスシアターの発表会として企画されました。ダンスの間に劇団超人予備校のお芝居が挟まっているというYMOのディスク(サーヴィス)みたいな構成。発表会どころか立派な舞台に仕上がっています。
なんで泣けるのかが、未だにわからないところがあります。最後のシーンなんですが、泣くポイントはないようなのに毎回泣いてしまうのです。
舞道ダンスシアターは今はもうありません。ニランジャンがハワイに移住したので、この公演をもって解散となったのです。
今、観劇三昧の無料会員(ライト会員)になると、タダで観れますよ。3月いっぱい。
観なきゃ損です。僕は4回も観ました。(←暇なんすよ)
超おすすめです。

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