2014年3月25日火曜日

「スペイン、ポリフォニー音楽の黄金時代を歌おう」発表会終了

神戸松陰女子学院大学のチャペルをかりて、公開講座「スペイン、ポリフォニー音楽の黄金時代を歌おう」の発表会、無事に終わりました。

練習日が5日しかなく、その1つは講師・笠原さん、上野さんの体調不良で中止、もう1回は自分の私用で出られない。本番入れて4回しか練習ができませんでした。
でも本番の集中力はすごく、特に合唱は今までと全然出来が違っていましたね。それと楽器の皆さんも手慣れた人も多く、また顔見知りも多いというファミリー的な雰囲気でよかったです。



で、個人的な反省など。ここ数年は反省をしないことにしていたのですが、まあ思うことを。
まず、この時代のこと、音楽も歴史もあんまり知らないのではないかな。僕は一時期、ルネサンス(1500年代初め〜1600年代初めぐらい)の音楽を集中して聴いていたことがあって、感じは慣れていたのですが、これを演奏するとなると大変なのですよ。まず、歌詞がわからない。知ってるようで知らないのがはっきりしましたね。ラテン語やと思ってたのに、ミサ曲最初の「キリエ」はギリシャ語(!)なんて事も知らなかった。

この時代の音楽にはほとんど不協和音程は出てこないという知識があったけど、1つの声部が音を伸ばしていて、他声部が不協和音程で現れたと思うとすぐに協和になる、というのを繰り返し、畳み掛ける様に出てくるところがあって、そういうのもいわれてみないとわからないものです。

今は教えてもらわないと出来ないけど、やる事はシンプル。言葉(歌詞)を知っておく事、不協和→協和などの変化を聴いて楽しむ事、当時の歴史、文化を知っておく事。案外やらないんですよねー。でも、どれもボリュームありますな。

やっぱり勉強はせないけませんね。でもやりたい事が出てくると何を知らなあかんかという事がはっきりします。コツコツと積み上げる事によってしか出来る様にはならないですね。手を抜かない事が大切です。

なーんて事を思ったりして(笑)

(写真は田中さん撮影。田中さん、いつもありがとうございます!)

2014年3月14日金曜日

リュートいじり

久しぶりに古楽ネタです。

6コースリュート。マーティン・ヘイコック作です。ヘイコック作となると弦高がむちゃくちゃ低いらしいのです。確かに他の人の持ってるヘイコック作のリュートは弦高が低い。でも僕の持っているものは弦高が高め。ブリッジは後で交換されたようで外した後があります。音はでかいのですが弾きにくいですね。


それで!今までいろんな人にどうしたらいいか意見を聞くだけ聞いといて実行しなかったワタクシが、やっと重い腰を上げ、弦高調整に乗り出しました。

まず、弦の張り方を変更。ブリッジに結びつけるときに、穴の高さに弦がくる様にしました。これは前からやっていたのですが、そんなに弾きやすさは変わらなかった。でも、7フレット以上の音の狂いがなくなりました。








それとナットの高さを下げようと、ナットを外して、削り、戻して調弦、気に入らなかったらまた外して削り調弦、外して削り調弦、外して削り調弦、外して削り調弦と、大変。もう!(こんなにはやらなかったですが。。。)

最後に、1フレットを細いものに交換。もちろんダブル巻き。
やっと感じよく仕上がりました!









このリュートを手に入れてから、8〜9年。やっと、ちゃんとしたセッティングが出来ました。

2014年3月10日月曜日

(再び)泊について

前回に続いて泊の話です。泊は「とまり」と読みます。
唄:笹山鳩(a.k.a 山田参助)、ギター:武村篤彦のユニットです。

さて、この2人が作っている音楽、昭和初期の感じがします。本人達に聞いてみたところ、戦前もあるし戦後もあるとのこと。でもどこが戦前でどこが戦後かは、僕の勉強不足のせいなのか、よくわかりません。それで、YouTubeなどで昭和歌謡をいろいろ調べてみました。また、そのような昔の曲を演奏している楽団や人のライブに行ったりしてみましたが、この泊に似た音楽はないのですよ。不思議!

ちょっと立ち止まって考えてみよう。まず、この「唄声の港」というCD、全曲、泊のオリジナル曲です。これって僕らの耳が騙されているのでは?実は昭和初期にこんな音楽はなく、戦後に生まれた僕らのノスタルジックなモヤモヤとした感じがあって、それに歌詞とメロディを付けてみたということなのではないか。作った本人達には誰の真似をしたとか、こんな感じをやってみたかった、とかがあるのでしょうが、それは全然、僕らにはわからない。

最近流行っている曲は、大体出どころがわかるっていうか、何に影響を受けているかがわかります。よね?でも泊のはわからない。今のポップスは音で新しく聞こえさせて、実は20世紀中頃にもうあった、使い古された形式っていうのが普通ですが、泊は古く聴こえさせてるけど実は新しいのか???いやいや斬新なところはない。うーん。謎は深まるばかり。

そういえば、このブログのタイトルの古楽でも古い音楽のはずなのに、新しいことやってるのってよくあるんですねー。あ、新しいことではないな。2つを組み合わしたことなかったけど、合わせてみたみたいな感じ。それが泊でも行われているのかな。

泊の2nd CDが近々発売されるそうです。みんな買った方がいいと思いますよ。
泊を知らないなんて、進学も就職も、ましてや結婚なんて出来ない時代がすぐそこに来ていますよ。乗り遅れるな!

http://www.youtube.com/watch?v=bXNoxr3z6yo

2014年3月2日日曜日

泊ライブ@音凪酒場

えー。楽しみにしていた、泊のライブに行ってきましたよ。
場所は天満宮前の音凪酒場。

泊は武村篤彦(ギター)と、笹山鳩(唄)の戦前昭和歌謡風のありそうでなかった新作歌謡を聴かせるユニットです。













12人限定ライブというか、お客が12人で一杯になってしまう音凪酒場。
ライブの前にライスが足りなくなって、ギターの武村さんがローソンまでインスタントご飯を買いにいかされてました(笑)

ギターも唄もそんなに上手いわけではないのに、すべていい感じに着地してる。「ムダが無い」と書いたらちょっと違うやろという感じですが、必要な音と、変わった歌唱法。

いやー、楽しめました。