この曲を初めて聴いたのは、大工哲弘の「ジンターナショナル」に収録されたもの。
三線で朴訥に歌う。このディスクの中でもすごく光っているところで、1つ目のハイライト部分。それで原曲を調べると高田渡に行き当たった。
歌詞は山之口獏という沖縄出身の現代詩人が書いたものを元に歌いやすくしたもの。
歩き疲れては
夜空と陸との 隙間にもぐりこんで
草に埋れては 寝たのです
処かまわず寝たのです
歩き疲れては
草に埋れて寝たのです
歩き疲れ
寝たのですが
眠れないのです
近ごろは眠れない
陸をひいては眠れない
夜空の下では眠れない
揺り起されては眠れない
歩き疲れては
草に埋れて寝たのです
歩き疲れ
寝たのですが
眠れないのです
そんな僕の生活の柄が
夏向きなのでしょうか
寝たかと思うと 寝たかと思うと
またも冷気にからかわれて
秋は
秋は
浮浪者のままでは眠れない
秋は
秋からは
浮浪者のままでは眠れない
歩き疲れては
夜空と陸との 隙間にもぐりこんで
草に埋れては 寝たのです
歌謡曲やフォーク、ロックの恋愛中心の歌詞とは全然違う生活の唄。というか人間の唄。
なんか、今まで間違えないようにしてきたいろんなことが、どうでもいいように思われてくる。
かなり気をつけて間違えないようにしてきたことは間違いだったのかもしれない。
もうちょっと自分を見てみよう、という気になった。
大工哲弘のも、高田渡のも、どちらもいいです。ついでにハンバートハンバートもカバーしてます。
10年ぐらい前から、僕のお気に入り。
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