2016年4月18日月曜日

踊りと演劇と音楽

踊り(ダンス)を観て泣いた経験はありますか?
僕はあります。

数年前、勤めていた会社で、仕事帰りに劇団超人予備校の過去公演のビデオ上映会に行ったことがあります。当時、演劇人って怖いと思っていた僕は行くのをためらっていましたが、誘ってくれた人(ミツルギさんの奥さん)が怖くなかったのと、断る理由がなかったので行ったわけです。

そこで僕はとんでもない体験をしました。
日本橋のインディペンデンスシアター1stです。上映されていたのは劇団超人予備校の「犬公方踊る綱吉くん」でした。関西の小劇団ですが、なんとアメリカ公演もしているとのこと。

天下の悪法とされている「生類憐れみの令」を発令した徳川綱吉と、その恩恵を受けたり、とばっちりを受けたりした犬を扱った物語。人間にとっては悪法でも犬にとってはありがたい法律なのです。そのへんの事をダンス付きの物語に仕上げていました。そう、演劇の中でも僕の最も苦手だったミュージカルだったのです。

しかし、これを観ていると今まで僕を支配していた偏見は霧が晴れるようになくなっていきました。

この舞台のDVD上映会の中でのクライマックス、マイケル・ステューバーさん(現ニランジャンさん)が杉(人間ではなくて植物の杉!)の役で、死んだ綱吉と犬達に対して自分の想いをこめて踊るのですが、それに涙したのです。

僕はしばらくその涙の意味がわかりませんでした。なんで泣いたのか。それもダンスで。
(その一番いいダンスシーンの途中でDVDが止まりました。なんでやねん!!!これが超人予備校的で後になって笑えるのですが。)

そのシーンの幾つか前に徳川綱吉が亡くなるシーンがあるのですが、そこもウルっときてました。単に人が死ぬ、ということだけでなくて。後から思えばそのシーンにも印象的なダンスがあったのです。ニランジャンさんの日本での弟子の人達によるダンスでした。

人間と犬の対立とその中での愛情、今まで悪人扱いを受けてきた徳川綱吉の苦悩と善行、彼の、人間には誰にも理解されなかった考えをそばで見ていた植物である杉の想い。
僕が観たのは、それらを描いた舞台芸術の傑作だったのです。

それが僕における「ダンス」、「演劇」との出会いでした。両方とも自分の中で距離を置いていた芸術分野の最高峰に、わずか2時間ぐらいで出会ったのでした。

僕は今、音楽をやっています。中学生ぐらいから始めてまだやっています。拙い演奏ですが細々と続けて、面白いので生活の一部になっています。
そうしていたら、数年前に出会った「演劇」と一緒にやることが叶っています。
それをやる場所はニランジャンさんがやっている「舞道ダンスシアター」の会場だったりするのです。

「幸せだなあ」
若大将のつぶやきを声を大にして言いたい気分です。もう若くはないのですがね。

その「舞道ダンスシアター」の発表会があります。
世間でいう「発表会」とは全然違います。
ダンスだけでなく演劇も一緒になって、舞台芸術を作り上げています。
稽古を観たわけではありませんし、内容を知っているわけではありませんが、これは観とかなあかんやろ、と思います。
「キャッツ」や「ライオンキング」もいいですが(僕は観たことありませんが。。。)、こっちの方がいいような気がします。

是非ご覧になってくださいね。4月24日しか観れませんよ。
絶対おすすめです。

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舞道ダンスシアター
『EXTRAVAGANZA 3! ~にじのまち~』

[作・演出] 
魔人ハンターミツルギ(超人予備校)

[振付] 
ニランジャン/白川紀子/山田玲子/MasaYa(以上、舞道ダンスシアター)

[出演]
日枝美香L/尾松由紀/三月/豊田圭/山名伸右/魔人ハンターミツルギ(以上、超人予備校)
ハシグチメグミ(パイのミ)/松本茜(meyou)/奥田さぶりな美樹てぃー(IsLand☆12)
豊原江理佳/北野勇作(虚航船団パラメトリックオーケストラ)/山根基嗣
エル・ニンジャ
ニランジャン
46名の舞道ダンサーズ

[日時] 
2016年 4月24日(日)
13:00 / 17:00
(13時の回は売り切れです。17時の回はまだ入れるようです。)
(チケットは日時指定。受付開始は各開演時刻の40分前、開場は30分前。
全席自由。整理券発行。未就学児入場不可。)

[会場]
一心寺シアター倶楽
http://www.officeb1.net/kura/home.htm 
〒543-0062 大阪市天王寺区逢阪2-6-13
TEL: 06-6774-4002
アクセス: http://www.officeb1.net/kura/map.html
各線天王寺駅から徒歩8分、地下鉄堺筋線恵美須町駅から徒歩8分、
地下鉄谷町線四天王寺前夕陽ヶ丘駅から徒歩8分。

[料金]
前売・当日2500円
学割1000円(小学生~高校生、中学生・高校生は学生証提示要)

[チケット予約] 
https://www.quartet-online.net/ticket/extravaganza3

[スタッフ]
舞台監督:谷本誠(CQ)
照明:溝渕功(Quantum Leap*)
音響:大西博樹
受付:鉾木章浩(尾崎商店)
宣伝美術:ニランジャン、あまぞん
web制作:山名伸右
ソウル大臣:アボンボ
制作:舞道ダンスシアター、超人予備校、ミツかね堂

[問合せ]
●舞道ダンスシアター
 http://budodance.com/
 〒542-0012 大阪市中央区谷町7丁目2-2(B1F)
●天満宮オフィス(超人予備校)
 http://www14.plala.or.jp/choyobi/
 〒534-0026 大阪市都島区網島町1-10-703
 メール cho-jin@hotmail.co.jp

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