ダンテの神曲(地獄篇)を読み終わった。
悲惨なことを期待してたけど、案外そうでもなかったかな。まあ、地獄の人は悲惨な目にあってるんはかわりないけど。源信の往生要集の地獄の方が悲惨かもしれない。
ちょっとびっくりしたのは、地獄はエルサレムの地下深く地球の中心にあって、そこまでいくと上と下が入れ替わり、南半球に出て、地獄を脱出したこと。なかなか書いてることが実際的。想像の世界と現実の世界が入り交じってる。
で、次は当然、煉獄篇です。
今日、冒頭の2章まで読んだけど、地獄篇とうって変わって、美しい描写が増える。
今までと全然違います。もう天国に行ったのかなー?って錯覚してしまうくらい違う。今までのいやーな世界からやっと出てきた感じ、よくわかりますよ。僕が脱サラした時の感覚とよく似てる。
サラリーマン世界という名の奴隷世界はいいことなんてないのです。良かれと思ってやったことも誰かの悪いことになってしまう。それがまた自分に対して嫌なことの種になっていく。
そんなところを脱出したときの爽快感っていったらなかったね。そういう爽快感が始めの章で感じられるのです。
天使が船でやってきて、友人が歌を歌う、っていうのもいい感じ。14世紀の歌を想像する。ルネサンスの華やかさまではあとちょっと。
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