2018年8月31日金曜日

キューバ音楽(その1)

「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス」を観て、キューバ熱が上昇してるんですが、そういえばキューバってあんまり知らんなーって思っていろいろ調べ出したのです。

大航海時代にスペイン領となって、原住民は絶滅させられたらしい。その後、アフリカから奴隷として黒人が連れてこられた。1902年にスペインから独立、1959年のキューバ革命により社会主義国となる。当時のカストロ、ゲバラは英雄と讃えられた。
東にはハイチとドミニカ共和国、南にはジャマイカがある。
チェ・ゲバラ
調べているうちに気づいたのですが、大学生の時、クラシックギタークラブでよく弾いていた曲がレオ・ブローウェルの作った曲。そういえばブローウェルはキューバの作曲家でした。当時は作曲家の出身地なんか全然注目してなかったんですが、20代のときにキューバ音楽に出会っていたとは!
キューバ出身の音楽家は他に、ジャズピアノのゴンサロ・ルバルカバ、クラシックギターではマヌエル・バルエコ。割と有名どころがいるんですよね。

当時よく弾いたのは「特性的舞曲」「舞踏礼賛」、それと「鐘の鳴るキューバの風景」。「舞踏礼賛」は3回生の時の定期演奏会で、「特性的舞曲」は4回生の時にギター音楽大賞というコンクールで弾いたんですよ。僕には難しかったけど独特のリズム感が好きだったな。
レオ・ブローウェル
「鐘の鳴るキューバの風景」は4回生の最後の定期演奏会で弾いた。具体的なタイトルやのに全然キューバの風景を調べなかった。それはよくないね。でも、当時流行っていたミニマルをやりたくてこの曲を選んだことは覚えてる。途中から右手のタッピング奏法になり、最後はハーモニクス奏法になって終わる。

今となっては、何も調べず何も知らずに演奏していたことを甘酸っぱいような、恥ずかしいような感じに思う。でも、その曲の魅力はそのときの自分が一番知っていたと今でも思う。

2018年8月14日火曜日

古楽講習会 in大津

やっと行けました、古楽講習会 in 大津。講師は竹内太郎さんと、ダンスのゲスト講師として東京から谷田さん。
お昼過ぎに集合。ダンスもするということで、初めはストレッチから。ただ肩を回す、足を回すだけやのに結構キツイ。普段どれだけ動いてないかバレるな。

その流れで、セッションに突入。セッションに参加するため名古屋から来たトラヴェルソ奏者さんや山縣くんのコルネットも入る。初めは「カエルのうた」のメロディをカノンで重ねていく。これ、小学校1年生のときにやったやつや。おっさんばっかりで可愛いことやってる。ちょっと引いて見るとかなり笑えますよ。
その後、ベルガマスクで即興をまわしていく。コードはG/C/D/Gの簡単なやつやけど、結構準備していかないとちゃんと弾けない。今回はパターンをたくさん考えてから臨んだけど、なかなかルネサンス風に弾くのは難しい。オルティスの変奏論はこんな時に役立つんですよね。真面目にやらなあかんな。

レッスン1人目はSakataniさん。
なんとバロックギターを購入していて、それもオリジナル!焼け跡から発見されたのかと思うほど渋すぎる外見です。うらやましいな。
演奏の方も良かった。そのギターの助けも借りて、いつもより3割り増しぐらいになっていた。レッスンの中でバテンテ(ラスゲアード)のレクチャーがあって、それを聞いただけで、どんどん弾けるようになっていく。すごいよ。

2人目は僕です。
今回はルネサンスギター。ル・ロワの曲集を中心に。ル・ロワだけでなく、この時代(1550年代)のリュート曲集やギター曲集は他の作曲家の書いた曲をその楽器に移したものが多い。その原曲が何かわかってる場合は、それを調べると面白い。ここ数ヶ月、そんなことをして、ほんまに充実しましたよ。やっと、古楽のやりかたがわかってきた感じ。でも、楽譜だけでなく、論文も読まなあかんのよね。今回はジェームス・タイラーさん著「The Guitar and its Music」のルネサンスギターのところを読みました。英語やけど、欲しい情報は日本語にはなってないのだ。

僕のレッスンの途中から、アルボーのダンス教本「オルケゾグラフィ」に書かれてある、パヴァーヌとガイヤール(ガリアルド)を教えてもらいました。これもルネサンスギター版を作っていきましたよ。こういう準備を結構やって、暗譜もしたはずなのに、当日はダンスを見る余裕がなく残念。まだダンス伴奏の感覚はつかめていないな。

休憩の後、ブランルのステップも教えてもらう。本で読んだのと大体同じだったので安心。まあ、そんなに難しくない。

でも自分で調べるようにすると、ほんとに面白いと思うようになる。前は、講習会にダンスがあるのは好きではなかったけど、今は違う。音楽とダンスと総合的に見ようとするようになる。拍の取り方のイメージが全然違うので、それとちゃんと混ざろうとするっていう感じなのかな。

3人目は奈良から竹本さん。
リュート・アッティオルバートで参加。竹本さんが初めて講習会に来た時を覚えてる。その時は、クラシックギターから転向したばかりで強く弾く癖が抜けていなかったし、とても音楽的には聞こえなかった。それが今は、本当に音楽的に弾けるようになっている。ニコラス・ヴァレーの曲でしたが、フランスバロックが生まれる少し前の、優雅な感じにうっとりする。素晴らしいことですよ!

この後、座談会みたいなのがなんとなく始まって、いろいろとディスカッション。
その時の話題に合わせて谷田さんもいろんなダンスをほんとに美しく踊ってくれる。「踊ってる私を見て!」みたいな人ではなく、美と知がちゃんと結びついてる感じ。
僕が弾いた「バス・ダンス」が2拍子だったことを踏まえて、バス・ダンスは3拍子と言われてるけど、16世紀の楽譜(特にアテニャンの)には2拍子系が結構見つかると竹内先生。それを受けて谷田さんが、2拍子系と思われていた曲を3拍子系で読み直すとぴったりいく曲があった、とのこと。それに15世紀の文献にバス・ダンスは3拍子系(というか6/8拍子)という記述もあるらしい。
どっちが正しいかを問うことはナンセンスだけど興味深く聞けた。「誰々先生が言ったから」って理由でそう信じてるって人はこの講習会の中に1人もいない。
終了後は膳所駅近くの王将で打ち上げ。打ち上げが王将って関西小劇場っぽい?


2018年8月12日日曜日

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス

「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス」が前作から18年経って、続編が公開されましたね。

7月20日、封切り日と8月1日の映画が安い日にもう一度観に行きました。封切り日はガラガラだったけど、1日は結構座席は埋まってましたね。

前作の内容はよく覚えてないけど、それを観てCDを買ったことを覚えてる。グループのCDだけでなく、イブライム・フェレールのソロまで買った。それはもう売ってしまったけど、グループのやつはまた取り出してきて聴いてる。

キューバの、もう引退したミュージシャンを中心にしてグループを作って録音したことから始まり、ロンドン公演後にCDが爆発的に売れだしたこと、カーネギーホールでの公演、その後、メンバーは活躍するが一人また一人と亡くなってゆく。そら前回の映画上映の時点で80歳、90歳やもんな。最後のコンサートや、キューバ/アメリカ国交回復の時のホワイトハウスコンサートの模様、若いメンバーも入れたこのバンドの本当に最後のコンサートで終わる。ドキュメンタリーやのに泣けてくる。

予告編でもあったけど、コンパイ・セグンドの「僕は遅咲きだったけど、人生の花は誰にでも必ず訪れる」って言葉を噛みしめる。「つぼみがついたときにそれを見逃すな」。

また、このバンドのキューバでの中心メンバー(アメリカ側はライ・クーダー)であるフアン・デ・マルコスの言葉。

「音楽は愛だ。お金のために音楽をやったことはない。無一文の時もあったが、今では誇らしいくらいだ。」

こんなことを堂々と言えるようにやっていこうと思うよ。

2018年8月1日水曜日

Eastern Youth

8月だー。もう8月ってみんなはいうけど、夏は7月で十分味わったよ。もういいです。まだ8月9月があるのかー。とほほ。

ところで、フジロックフェスティバルって富士山の近くで開催されてるのじゃないんですね。知ってました?僕は最近知りました。新潟県の苗場だって。

そんなフジロック、今年は(今年も、かもしれないけど)YouTubeでリアルタイム放送がありましたね。

ボブ・ディランを見ようと思ってたのに、ディランの放送はなし。まあ、そうか。OK出しそうにないな。
でも、土曜日の11時からなんとなく見てたら、どこかで聞いたことあるような名前のバンドが出ていて、なんやったけな?と考えていたら、そうでした!ビューティフル・ハミングバードがカバーしてた曲「夜明けの歌」を歌ってるバンドですよ。
そう、イースタン・ユースでした。ちゃんと聴いたことなかったけど、これは良かったですね。オッサン3人のバンドかと思いきや、ベースは女の子。かなり上手い。最近加入したそうです。

で、YouTubeでいろいろ聴いてます。

オススメはこれ。
「夜明けの歌」。ビューティフルハミングバードがカバーしたやつです。

本家はこれ。無理矢理にでも泣かされてしまう。
それと、「ソンゲントジユウ」

なんと今年でバンドが30周年らしい。こんなバンドが30年続くってすごいよ。