キューバ音楽にうつつを抜かして、まだ夏休み気分やろう?と思われているかもしれないですが、そんなことありませんよ。しっかり古楽はやってます。
8月に古楽講習会にいったのだけれど、その時に話題になった「バスダンスは3拍子か2拍子か?」という問題がまだ、facebookのメッセンジャー上で続いてる。
疑問を出したのは僕なのですが、その時にレッスンしてもらった曲でル・ロワの「バスダンス」は2拍子で書いてあったのです。でも一般的には「バスダンスは3拍子」なのです。
そのあと、アテニャン出版のリュート曲集(Dixhuit basses dances 1529/30)に2拍子のものを見つけました。
その時の疑問点は、
1、バスダンスとトルディオンの間に何か曲があるけどこれは何?
2、バスダンスは2拍子もある?
でした。
それでメッセンジャー上で「こんなのあるよ」って出すと、T先生の提案で「とりあえず、音楽辞典(NEW GROVE)を調べよう」となりました。音楽辞典って大したこと書いてないよなーって思ってたのですが。
「Bass dance」の項目のコピーを見せてもらい、それは英語でしたが3ページほどあって、そこには答えが書かれてありました。
1、バスダンスは次第にbasse danse communeと呼ばれるものになって行き、その後にアルボーの言う「retour」が付け加えられるようになった。それは楽譜(アテニャンのDixhuit basses dance )では「recoupe」となっている。フランスでは、よく「Tourdion」が追加される。
2、basse danse communeは6拍子から4拍子に変わっていった。
なんと疑問点が解決しただけでなく、そこには、僕がこの半年で人に聞いたり本を読んだりして調べたことが大体書かれてありました。
先生曰く「僕らが疑問に思った事は先人も思ってるはずなので大体解決している」とのことです。一方、日本語の文献には信頼できるものはほとんどないらしい。
でも、疑問点が出てきた時の調べ方がわかった。はじめはNEW GROVEで調べて、詳しくはそこに載っている参考文献を読めばいいんですよね。こんな簡単なことがなぜわからなかったのか?ってわかった時は思うけど、凡人にはわからないものなんですよねえ。
ヨーロッパで普通に仕事をしている先生は、こういうことは大体知っているだろう。でも、すぐに答えを言わずにそれを自分たちで調べる方向に持って行ってくれる。
習うってことはすべて一から教えてもらうことではない。どうやったら自分でできるようになるか、を教えてくれる先生は本当にありがたい。それに僕みたいな勘の悪い生徒でも気長に付き合ってくれる。
で、先生に紹介されて、買った本。
「Pierre Attaingnant Royal Printer of Music」Daniel Heartz著
アテニャン研究本です。アテにゃんっていう名前ですが16世紀のゆるキャラではありません。出版社&リューティストです。
ちょっとごつい本が来たぞ。読めるのかな。
がんばれ、僕!
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