2018年10月24日水曜日

ねこすもす

劇団超人予備校第14回本公演「ねこすもす」、終わりました。
僕は開演前音楽祭と劇中のダンスシーンに音楽で出演しましたよ。
来ていただいたみなさま、本当にありがとうございました。
開演前音楽祭では、土曜日の「バナナンボ」と「夜のおはなしえん」、日曜日の西原希蓉美さんの伴奏で出ました。おはなしえん以外は新曲も入れたのでちょっと緊張のところもあったけど、まあうまくいったかな。いつもミスしないところでミスしたけど。集中力が足らんのやなー。がんばろうっと。

「ねこすもす」は猫のお話。
「あっち」と「こっち」を行ったり来たりできる猫の飼い主が「こっち」の世界に迷い込んでしまう。「あっち」と大体同じような世界だけど、「こっち」では猫はしゃべることができる。というか人間と言葉でコミュニケーションができる。
飼い主は「あっち」の世界に帰るために、今までの行動を追っていく。猫に助けられながら。そうしながら自分の居場所はどこか、ということに気づいていく。

それと並行して犬のおまわりさんのシーンが挟まれるんだけど、これがおかしくて仕方がない。関西でいうと「駐在さん」シリーズみたいな感じといったらいいかな。
犬のおまわりさんのいる交番にへんな猫達が訪ねてくる。関西小劇場界の怪優ばかりを惜しみなく投入した、爆笑必至のシーンでした。セリフを言い出す前に会場から笑いがおこるくらい。

最後に飼い主は、ネコスモスクエア駅からニャートラムに乗って「あっち」の世界に帰っていく。自分の居場所「根っこ」が「あっち」にあると確信しながら。

今回のおはなしはちょっと地味な感じがしたけど、深いところをついてくるお芝居だった。世界はパラレルワールドになっていて、自分が選んだ世界以外にも自分は生きていて、そこでは別の仕事をしていたり違う生き方をしている。
飼い主が貧乏な画家になっている世界があって、「自分が正解だ、と別の世界の自分に言ってくれ」と猫に伝えるシーンが好き。猫は「飼い主もきっとそう言うよ」って返す。いろいろと自分で決めてきた人はここで泣くんじゃないかな。
今の自分を強く肯定してくれてる、って思うよね。
もう一つ、山倉さんと飼い猫のタンゴが最後に仲良くなるシーンも好きやな。

今回は、カーテンコールも最後のダンスも終わった時点で、おまけがあった。蔓谷さん演じる、「野生にもどれ!」と言ってた猫が、画家に飼われに行くというオチがつけてあった。人間も猫も1人(1匹)でも生きていけそうに思うけど、2人(2匹)やったらなお面白いよ、ということかな。
深い内容のところも深刻にはならないんだよね。さらっと流す。
これまでで一番、観終わった後に幸せ感が残るお芝居でした。
1時間50分があっというま。

観た人しかわからないレポートになってしまったけど、楽しかったっていうことです。
見逃した人は来年に来てみたらいいよ。





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