2018年12月18日火曜日

イタリアのルネサンス

ルネサンス期のイタリアを調べようと思ってブルクハルトの「イタリア・ルネサンスの文化」を買ったのは2014年。ちょうど新訳が出ていて少し立った時。何度も読もうと試みたけど、無機質に見える文章を攻略するのは至難の技でした。

それが、4年後の今年の9月から塩野七生さんのルネサンスものがあることに気づいて買ってみたら、これが異常な面白さ。登場人物に感情移入を過剰じゃなくできることで、その時代に興味を持てたのかな。

今まで読んだのは次の本です。

「ルネサンスとは何であったのか」


中世にルネサンス的な考え方をすでにしていた人物の紹介をはじめ、ルネサンス時代に活躍した芸術家や思想家などを広く紹介している。
なんとなく、ルネサンスの概要がつかめた気になります。













「ルネサンスの女たち」

ルネサンス期で有名な女性を通して、その時代の政治的な動きを追っていく。

















「愛の年代記」

短編小説の形をとりながら、歴史的に注目されていない人々に焦点をあてて、ルネサンス時代の社会状況と人々の想いを明らかにしていく。
















「海の都の物語」
ヴェネツィア共和国の建国から、中世/ルネサンス期の貿易で得た富をもとにした繁栄、バロック時代の衰退期、ナポレオン戦争で滅ぼされるまでを描いたもの。
どうしてこんなに長く共和国として続いたのか、当時のヴェネツィア人はどういうことを考え行動したのかがわかる。
 

 

 


「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」

法王の息子チェーザレが軍事力を得て、法王の直轄領を取り戻していく。イタリア征服の野心を持った若者の物語。
キリスト教カトリックの総本山といえども、政治力なしには何もできない。キリスト教への見方が180度変わります。













「わが友マキアヴェッリ」
 


16世紀初め、メディチ家が追い出されたあとの混乱期のフェレンツェで官僚を務めたマキアヴェッリが、何を見て、何をして、何を考えたのかが書かれている。
マキアヴェッリって「君主論」で有名ですが、貴族ですらなかったのか。それは意外な事実。














「コンスタンティノープルの陥落」

ここから海戦三部作。
キリスト教の国、ビザンチン帝国(東ローマ帝国)の首都コンスタンティノープルがオスマントルコに攻められ、陥落する様を描く。15世紀の中頃のヨーロッパとトルコの状況がわかる。














「ロードス島攻防記」

コンスタンティノープル陥落後、ロードス島を本拠地としてトルコに対して宗教的な意味で海賊行為を働いていた聖ヨハネ騎士団とオスマントルコの戦いを描く。
手に汗握る展開。
聖ヨハネ騎士団はロードス島陥落後、マルタ島に移りマルタ騎士団と呼ばれるようになる。













「レパントの海戦」

海戦三部作の最後は有名なレパントの海戦。世界史音痴の僕でも名前だけは聞いたことがあった。
もう国力が下り坂のヴェネツィアがキリスト教国を巻き込んでオスマントルコと争って勝った話。壇ノ浦の合戦のように海の上での戦争。
勝ったけど時代の流れには逆らえず、ヴェネツィアとオスマントルコはだんだんと衰退していく。



 











うーん。結構読んだな。
ほとんどがルネサンス期のイタリアの話。ちょっと東地中海のこともある。
そのあたり、世界史でやったのかもしれないけど全然覚えていない。

塩野七生さんの本は、同じ時代の別の場所/人のことを扱ってるので、複数読むといろいろな物事や人物の関連がわかってくる。今までよくわからなかった西洋ルネサンスが今とどう違っていたのか、今とよく似たところはどこかとか、映像で見たみたいに把握できる。

今は「神の代理人」を読んでます。これはローマ法王の物語。

今年は本を読みまくったな。来年読む本がなくなってくる。って、そんなことないか。

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