2019年3月4日月曜日

古楽講習会 in 伊丹レポート

太郎先生の古楽講習会が、今回初めての伊丹開催でした。

講習生は僕を含めて4人。なんと岡山からはるばる(でもないか)来た人も。

まずは簡単な通奏低音の説明と、それの実践。低音がC−F−G−Cで数字が3と5だけのものから初めて、同じ低音進行でFに6がついたり、Gで4−3がついたりするやつ、それからFに57がついたり、Gに46−35がつく、ちょっと複雑なものまでを実際に音をだして確認していく。リュートだったら出来ていても、ルネサンスギターになるとちょっと混乱するな。

レッスン1番目はSakataniさん。
 おなじみオリジナルのマーシャルバロックギターでカルヴィ作曲の舞曲をいくつか。前回の関西講習会で、舞曲をラスゲアートとプンテアードを混ぜて、何曲かを組み合わせて組曲にしてくること、って宿題を出されていたので、その成果発表です。この作曲家は知らなかったけど、なかなか不思議なコード進行。ラスゲアードとプンテアードを混ぜるのは難しいけど、面白いね。ジャズやブルースのギタリストみたいにコードとメロディを両方やるってかっこいいのです。クラシックギターもやってるSakataniさん、見るたびに音は良くなっていってるし、様になってきていますね。もともと良く弾ける人だけに飲み込みも早いです。あとは爪を切るだけですね(笑)

2番目はワタクシ、小松です。
(写真なしです)
ここ数回続けてルネサンスギターで受講です。今回は急に曲を決めたのですが、ル・ロワ出版社から出ているギター曲集の第4集がグレゴリー・ブライシングという人の曲集で、これがなかなかいいのです。ファンタジーを2曲弾きました。16世紀中頃なのですが、ファンタジー(2)は模倣形式っぽくみせておいて実はそうではない、という捻くれた始まり。途中でちょっとスパイシーに不協和音が使われていて、そこがシビれます。最後のあたりも同じコードの連続でコラールっぽく聞こえるのもグッとくるところです。
もうひとつのファンタジー(6)はルネサンスの常套手段、模倣形式で始まります。これも合唱を聴いている感じに思えます。

3番目はTakemotoさん。

アッティオルバートで参加。前回に引き続き、ニコラス・ヴァレの「村の鐘(Carillon de Village)」。ちょうど会場にカリヨンの鍵盤部分だけがあってタイムリーな選曲ですね。同じ低音進行の上に音を乗せていくタイプの曲。先生のアドバイスどおりにすると、めちゃめちゃ聴きやすくなる。
もう1曲、アルメイン(The Night Watch)、ホルボーン作曲です。これは聴いたことのある曲ですが、簡単なようで結構難しい。これも先生のアドバイスですごく良くなってました。僕も弾いてみよう。毎回、上手くなっていってますよね。というか、曇りが消えていって、本来、思っていたことが出来るようになっていってるように思えます。

4番目は今回初めまして、のTanimotoさん。

最近入手した、バロックギターで受講です。ストラディバリのコピーですね。いい音してます。曲はコルベッタのシャコンヌ。コルベッタの曲っておしゃれなんですよね。僕も弾きたいと思っていた時期がありました。「何もわからない」と自分では言ってましたが、いろいろと考えられていてちゃんと曲になっていました。結構上手いですなー。
こういう、先生の得意分野で受講すると、めっちゃ濃い内容まで教えてもらえますね。その場でラスゲアードのやり方とレピコなど、他のギタリストがあまり使わないテクニックまで伝授されていました。もうだいたい弾けてましたね。次に会うときは完全にものにしていそうな感じです。素晴らしい!

そのあと、僕の研究発表「フランスのシャンソンとルネサンスギター編曲版の比較」でした。結構いろいろ調べたつもりでしたが、舞い上がってしまって、何言ってるかわからなかったかもしれません。ちょっと反省。調査ももっと精度を上げていこう。

そのシャンソンを、ゲストの長谷場さん、山縣くんも混じって、みんなで演奏したあとは、太郎先生のレクチャー「リュートの魅力」。
知ってる内容だったけど、あらためて聞くと面白いし、現存するオリジナルリュートなど、案外知らない。リュートが映画に使われた例の話も面白かった。
楽器の背中部分がセクシーです

何か工作活動をしている風の山縣氏
打ち上げは王将かなと思いきや、王将が狭すぎて使えず、残念。イオンモールでほぼ閉店までいました。
いやー、濃い一日でした。

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