2015年4月18日土曜日

スーマー

音凪でのスーマーさんのライブに行ってきました。
いつものとおり、12人限定。っていうか12人分しか椅子がない。

NHK FMでのゴンチチのラジオでかかってたのと、深夜食堂でちょこっと使われたので、名前を知った。
YouTubeで、良い感じなのは知ってたけど、ほんとに行ってよかった。
歌が上手い。でも「こんだけ歌えるんやぞ」的な上手さではなく、自然な感じ。
ギターと4弦バンジョーも同じく。どちらも満足。

オリジナル曲はちょっと冗長的な感じをYouTubeで受けてたが、そんなもの吹っ飛んでしまった。どの曲もギターやバンジョーのアレンジがすごく良くて、やっぱり生で観るのは説得力が全然違う。

高田渡の曲を2曲やってくれた。「夕焼け」「鉱夫の祈り」。どちらも昭和40年代の感じがしていたのだけれど、見事に今に聴ける歌にしていた。いや、全然変えてない。歌い方が違うだけ。どちらもよかった。

アンコールはカバーしている人で一番若い人と言ってたのだが、トム・ウエイツ。日本語で歌うのだが、とんでもなくよかったな。

こんな歌手はそうそういない。

入手困難だったCDも買いました。





2015年4月14日火曜日

月曜劇団

火曜なのに月曜劇団。

そう!
日本橋のインディペンデントシアター1stで、劇団サニー×月曜劇団の、どちらも30分ずつの公演がありました。

時間をずらして2劇団を鑑賞できる、いい企画です。

予約したのは18時30分からだったので、初めは劇団サニー。若い劇団っていうこともあるだろうが、テーマといえる部分が自分とずれてたのか楽しめなかった。深刻な空気を出したいのかもね。劇団の求めるテーマは「世間とズレを感じている人たちを肯定していく」ということなので、それは理系やのに「おまえ文系やろ?」って言われる僕としては、共感できる事をやってくれるかもしれないと期待します。これからですかね。

そんで次、月曜劇団。
月曜劇団を観たのは2回目。上原日呂さんとは去年「おまもりともこ」で一緒だったし面白い人なので、観とかなあかんな、と思っていました。前回の「沼人」は目のつけどころはすごくいいのに、ちょっと残念な気がしてたのだ。

でも今回、とんでもなく面白かった!!!

これが月曜劇団の力か!!!
恐れ入りました。

まず台本(西川さやかさん作)がすごくいい。わずか30分の中に、自分の言いたいことをつめこんでるんやろな。今時ありそうな設定やし、それでいてテーマは深いし、非常に共感できた。この共感ってのは感動とは違って、自分に近い感じっていうのがあっていいですね。

あと、それを面白く演出している上原日呂さんも、ものすごくいい。
初めの出会いと2人で「大人」の文字を作ってるところをくっつけて、「大人」の文字をやっていることになる前の状態を後に見せるのもよかった。(何を言っているのかわからないと思いますが、西城秀樹のYMCAみたいな感じで漢字を表現、わかるかな。)これは西川さんの台本なのか日呂さんの演出なのかは演劇初心者の僕にはわからないけど、そういうやり方も面白かった。
あ、2人の演技も、ものすごくいいのです。

コント風の2人芝居なんですが、爆笑をさそうシーンには、笑わせるだけではなくその後ろに、ちゃんとテーマに結びつくものをくっつけている。一つ一つが無駄がないというか、1つの演技で2つ以上の意味、いや違うな、意味じゃなくて「感じ」を表現している。

結構、身につまされるようなテーマ(結婚できない、失業中など)やのに、痛い感じを受けない。それに最後はなんとなく希望を持てる(結婚や就職と違う価値観を持つ)ようになっていて、非常に関心した。

この前観てきた「超人予備校」もよかったが「月曜劇団」も負けないぐらいの力を持っている。関西小劇団は今すごく面白い!!!

あと打ち

「あと打ち」という言葉をご存知だろうか。

音楽の用語で、「裏打ち」とは区別されている。「裏打ち」は拍のウラを弾くこと。
♪ウンチャッウンチャッ♪の「チャッ」のところを弾くことであるが、「あと打ち」ってなんだろう。

この言葉を聞いたのは学生時代にクラシックギタークラブに在籍中。1回生の時に先輩から「裏打ち」「あと打ち」を教えてもらった。そのときに聞いた話によると、拍の通りに弾くのは「前打ち」で、拍からちょっと遅らせて弾くのが「あと打ち」だったと記憶している。しかし、この「あと打ち」、できる先輩がいなかった(正確にはそれで弾いているのを聞いたことがない)ので、自分もできるようにならなかった。

これは本当に音楽用語なのか?ネットで調べても「裏打ち」の意味しかでてこない。ギターソロに特有の用語なのかもしれない。確かギター教室の先生が言っていたような記憶もある。

で、「あと打ち」の名人といわれていたのがアンドレス・セゴビア。スペインのギタリストである。確かに和音の連続のとき少し拍からずれているように聞こえる。特にバロックの曲などそんな感じに弾いている。

これを学生時代に教えるというのはどうなのだろうか?
他に教わった、アポヤンドやアルアイレなどの右手の奏法、クレシェンド、デクレシェンドのやり方などと比べるとはるかにテクニックとして高度な内容である。それに、それを弾けるようになる人はほとんどいなかっただろう。それよりコードや和声進行のことなどを教えて欲しかったし、そのときに自分で勉強しておけばよかったと、今頃になって思う。

クラシックギターをやっている初級、中級の人達で、簡単なコード進行を理解している人ってどのくらいいるのだろうか。これはフォークやロックをやってる人は知っている。理解はしていないかもしれないが、普通に使えるし、人と合わせることもできる。

そういえば、どこの大学か忘れたが、音楽大学で使う和声のテキストが変更されるらしい。なんと新テキストでは通奏低音を使っているそうだ。それが一番わかりやすいし、後々役立ちそうな気がする。

2015年4月13日月曜日

ラボライブ

超人予備校という劇団を数年前から見ている。
毎年前年と今年の干支を題材にした即興芝居を中心にショートショート形式で組み上げたのが「ラボライブ」である。
去年は「へびうま」、今年は「うまひつじ」。
今日、2公演あって、夜の部を見ました。

いやー。久しぶりに腹の底から笑いましたね。

前半は馬編。
去年のネタもいれつつ、新作も。
続けて馬のネタで1人芝居が3つ。
その後、その3つから2人をお客さんが選んで、どっちがいい馬かをいいあって決めるディベートと呼ばれているラボライブならではの芝居。
その後は、4人(全員)が出てきて、会社の慰安旅行を九州(熊本)にするか北海道にするかを話し合うという設定。
これが面白かった。リアルなボケも入りつつ、4人で「北海道はジンギスカン。ゆるキャラのジンちゃんが可愛い」とか「熊本は馬が美味い」とか、どうでもいいことを紹介しつつ進行するが、最後に「有馬にしときます?」やって。ちゃんとオチもつけている。
でもサラリーマン時代ってこんなことを真剣に話し合って決めてましたね。離れて見てみると面白いことやってたんやな。

後半は羊編。
眠れない人のシリーズを間に挟みつつ進行するが、馬編よりはまだ慣れてない感じがあったのでちょっとぎこちないが、クローン羊のネタとか面白かった。
最後の1つ前に「鉄平オンステージ」。
これ、初めて見た時、何が面白いのかわからなかった。でも見続けてると、じわじわと面白さがわかってくる。今日は大爆笑とってたな。
数年単位で笑かしてくるって手が込んでるな。そんな風に思わない内容やのに。

台本なしで設定だけ決めてやるって大変。
今年は出演者が少なかったけど、その分、濃い笑いが体験できた。みんな切れまくっている。

今はテレビとかに面白いものはないが、こういう小劇場でやるイベントには面白いものはまだまだある。

みんな、外へ出よう!




2015年4月8日水曜日

SAKEROCK

また古楽とは関係ないのですが、ちょっと重要なので。

SAKEROCKが解散します。
そのラストアルバムが今日発売だと思ってたら、昨日、すでにタワーレコードでは売ってたのね。1日出遅れましたが、買ってきました「SAYONARA」。すごくいいですよ。



前回の「MUDA」とベスト盤は買ってないのですが、非常にSAKEROCKっぽい曲達。
というか、これは星野源カラーが濃いですね。作曲のクレジットは書かれていませんが、ほとんど星野源の作曲なんじゃないかな。SAKEROCKとしては、こういう音、感じにしたかったんですね。やっとSAKEROCKが完成したんじゃない?

完成したところで解散なのか、解散するから旧メンバーも入れて完成なのか。それはわからないけど、まあ両方あったんでしょう。

「すごくいい」と書いておきながら、冷静な落ち着いたコメントやな、と思うかもしれませんが、そう、これは落ち着いたアルバムなんです。びっくりさせたろうとか、かっこいいやろとか、ないんですよ。

すごく嬉しくなりますね。これでいいんや、と。
春はサヨナラの季節。
これまでいた世界とサヨナラしつつ、もう少し、ちょっとだけ違うキラキラしているかもしれない世界がそこにあるかも。

2015年4月6日月曜日

テクノ

MODEL 500ことホアン・アトキンスの新譜。
2月頃に出てたけど今頃買ってみた。
タイトルは「DIGITAL SOLUTIONS」。


1曲目から、「どこがデジタルやねん」と突っ込みたくなる過剰な音。
クラフトワークやYMOが70年代に作っていた音に似ている。
URのマイク・バンクスも参加しているということでデトロイト好きにはたまらないディスクである。
でも、よく聴いてると「ここはデジタルなのかな???」と思うこともあるが、多分デジタルではないのだろう。テクノやのにギターも入っている。そういえばYMOもギタリストを入れていたな。何を使って作られているかわからないが、アナログっぽい音。(しかしローランドは最近、昔のドラムマシン、ベースマシンのデジタル版を作っている。それらが使われているかもしれないね。)

全体の音がでかいが、デトロイト系にありがちな育ちが悪そうな音のデカさにはしていない。
ここら辺が今も売れている所以なのだろうか。嫌らしさの奥にノーブルなところがちらちらと見えるのだ。
デリック・メイもそうだが、デトロイトテクノは悪そうに見せているけれども、実は中流家庭の黒人の音楽なのだ。(ローリングストーンズは悪そうに見えるけど、ビートルズの方が家庭環境は悪かった、みたいな感じかな。)

テクノというと黒人のイメージはなかった。ドイツのクラフトワーク、日本のYMO。
しかし、野田努氏の「ブラック・マシン・ミュージック」には、黒人とテクノの関わりがよく書かれていて面白い。ディスコのブーム、その後のハウスミュージック、DJ文化など、黒人とクラブミュージックの関連を知る上では欠かせない本である。

アメリカの自動車産業で一時栄えたが、その繁栄が終わり自動車関連会社が手を引いた後のデトロイトという都市の閉塞感の中で、そんなに貧乏でもなかった黒人の中流家庭で育った高校生達が、クラフトワークやYMOに影響を受け、当時、クソ機械として超安値で中古品として売られていたローランドのTB-303(ベースマシン)、TR-808、TR-909(ドラムマシン)などを使って音楽を作っていたという。

その音を出す機械は日本で作られたものだったが、デトロイトテクノを代表する音となった。また、デトロイト好きで知られるモーリッツ・フォン・オズワルドはベルリンにいる。そうだ、ホアン・アトキンスもベルリンに住んでいるのだった。

東京 − デトロイト − ベルリンはテクノミュージックで結ばれている。




2015年4月1日水曜日

地平線の相談

「地平線の相談」が届いた。

星野源と細野晴臣の対談集。
表紙は細野晴臣のレコード「泰安洋行」のパロディ。ついでにタイトルも「地平線の階段」という本のパロディらしい。アゴを置く手が逆になってる。


まだ、前書きしか読んでないけど面白そう。「アホな話を中心にしている」らしい。

hontoって、ついつい買ってしまうな。300円クーポンとか目の前にちらつかさせると、パクッと食いついてしまう。