2019年3月23日土曜日

おはなしえんファイナル

えーと。宣伝です。
2015年夏に始まった、天王寺動物園での「おはなしえん」がついに最終回を迎えます。

☆4月13日(土)、14日(日)
5月12日(日)
「おはなしえん 春編」
天王寺動物園・レクチャールーム
  入場無料(動物園への入場料¥500は必要です)  
  1回目:13時30分〜/2回目:15時30分〜  
  朗読:「ペンギンは空をめざす 第10話 ハルカ」ミツかね堂/バナナンボ  
  お芝居:「世界ホニュウルイ選挙」劇団超人予備校


☆5月5日(日)
「おはなしえん 特別編」
天王寺動物園・多目的広場
  入場無料(動物園への入場料¥500は必要です)  
  1回目:13時30分〜/2回目:15時30分〜  
  朗読:「ペンギンは空をめざす 第1話 テン」ミツかね堂/バナナンボ  
  お芝居:「世界ホニュウルイ選挙」劇団超人予備校

春編と特別編を両方観ると「ペンギンは空をめざす」の第1話と最終回(第10話)が聞けちゃうのですよ。間の2話〜9話は自分の頭の中で想像してみることもできますしね。お得な感じなのですよ。

第1回目からの写真を見てみましょう。

★第1回「シロヤギさんからの手紙」(2015年 夏)
上別府さんとトヨピーがやる気満々。この時は演奏がバナナンボじゃなくてバナナ部でした。

★第2回「森のマレーグマさん」(2015年 秋冬)
このころは子供向けとして、少しだけ教訓っぽいところもあったような気がします。

★第3回「もしもしウサちゃん」(2016年 春)
山名さんがこの回から完全復活。さらに面白くなっていきます。

★第4回「しましまたろう」(2016年 夏)
この年は超人予備校12周年。超人予備校校歌まで作りました。

★第5回「おさるのかごや」(2016年 冬〜2017年 冬)
この頃からお芝居の内容がナンセンスになってきます。音楽担当がバナナ部からバナナンボに代わっています。

★第6回「たぬきのハヤシ」(2017年 春)
お腹に太鼓をつけるというハイセンスな衣装です。ちなみに太鼓は僕の持ち物です。

この年から特別編をゴールデンウイークにやるようになりました。今となっては超予備のレアキャラ鉄平さんがアライグマ役で登場です。

★第7回「対決、げんこつやま」(2017年 夏)
「おはなしえん」史上、もっとも内容のないお芝居となってしまいました。僕はこれが一番好きですがね。たぶん今までで一番受けてたと思います。
 この時は役者の都合がつかなくて、小説家の北野勇作さんが出演。初めての客演です。平均年齢が50歳近くになるという「おはなしえん」史上、最も大人な公演でした。40後半を過ぎた僕らにはやっぱり夏はキツいです。

第8回「怪傑コアラマン」(2018年 春)
「おはなしえん」で初めてのヒーローもの。ヒーローはやっぱり人気が高い。この回も客演でジャニスさんと娘さんの稲子さんが出てくれました。
コアラマンはゴールデンウイークの特別編でも大人気。子供にコアラのマーチをカツアゲされるという事件まで起きました。

第9回「世界トリ会議」(2018年 秋冬)
ひょっとしたら一番超予備っぽいかも。原点回帰。

ミツかね堂とバナナンボもいます。


あぼさん作のチョークアートも見所です。

結構いろいろやってますね。最後なので是非観に来て欲しいです。

さて、話は前後しますが、4月はバンドもあります。
ボッサ風なアレンジがおしゃれな男女ユニットのW2(ワンダツー)さんが活動休止だそうで、こんなイベントがあります。

「See You Later Alligator」
4月4日(木)
会場:かつおの遊び場
19時開場、19時30分スタート
料金:2000円(1ドリンク付き)
出演:W2、ルカズライオット、西原希蓉美とテアトロロマンチカ

シアターシンクタンク万化のアッキーさんの企画です。来てね!

2019年3月17日日曜日

アルスノヴァ読譜講座

1月から続いてるアルスノヴァ読譜講座での宿題。
デュファイ作曲「さようなら、ランの美きかの酒よ Adieu ces bons vins de Lannoys」です。おなじみ、カノニッチ写本のf.140。

「デュファイやりましょうよ!」って提案したら、「じゃあ、有名曲をやりましょう」って、デュファイに有名曲ってあったかなー?
でも、これは有名曲だそうです。家にあるCDを探して聴いてみたら「ああ、聴いたことあるわ!」ってなって、やっぱり有名曲なんかな?いやいや、CDで聴いてたのを覚えてただけか?

ギヨーム・デュファイは聖職者としての仕事をしながら、フランス内やイタリアで歌手もやってた人で、作曲もしました。というか今から見れば大作曲家ですね。
ランという土地に一時いたそうですが、当時、そこはワインの産地だったようです。そこを離れるのがつらさに、この曲を書いたのかな。

わりとスーッと読めるんですよ。1月から始めたアルスノヴァ読譜講座でも簡単な方かも、と思わせるんですが、最後の最後が難しい。

なんと、コントラテノールの最後の部分が消えているのですよ。他の写本に同じ曲がないかなー?と探してみたけど、ない!

ここは作曲なんですよねー。
イタコになって、デュファイの魂を自分に降ろして書いてもらう、ってことなんですかねー。
で、なんとか書いてもらいました。デュファイ君は降りてこなかったかもしれないですが。。。

こんなんでいけるんかなー?


2019年3月14日木曜日

プリンチピ友の会プライヴェートコンサート

歌の笠原雅仁さんが主宰する、アンサンブル・プリンチピ・ヴェネツィアーニにはファンクラブ(?)「プリンチピ友の会」というのがありまして、年度替りの時期に、会員様向けのプライヴェートコンサートを行っています。
奥さんの上野訓子さんのコルネットと、笠原さんの歌/テオルボ/ギターとゲストの誰かの演奏が聴けるのです。こういうコンサートを別で企画していないので貴重です。

今年のゲストは、和歌山出身のソプラノ歌手、森紀吏子さんです。和歌山出身の僕としてはテンション上がりますねえ。また、紀吏子さんはリュートも弾くので、弾き語りなんかも聴けちゃうのですよ。

使用リュートは珍しく、12コースのリュート。糸蔵が折れ曲がってるところと、まっすぐなところがあって、昔、佐藤豊彦さんが使ってたバロックリュートにちょっと似ていました。ルネサンス調弦で使ってるらしいです。
ちょっと違うけどこんな感じのリュートです

さて、今回のプライヴェートコンサートは17世紀頃のイタリアの曲が中心でした。
セットリストは次のとおり。

1、C.メルラ/私は黒く美しい
2、G.カッチーニ/恵み深く幸せな瞳よ
3、G.カプスベルガー/私は別れて
4、V.カレスターニ/私の嘆きに
5、M.グランチーニ/めでたし聖母マリアよ
6、G.カッチーニ/あなたの美しい手を
7、J.ペーリ/鉄のような心よ
8、C.モンテヴェルディ/西風が戻り

しっとりと聴かせるような感じの曲が多かったか。紀吏子さんのリュート弾き語りは俳優っぽくてよかったな。
そうそう、プロフィールに書いてありましたが、”ポエジーとアートを連絡する叢書「未明」に連載しているそうです。
僕が住んでいた頃の和歌山にはこんな文化人は居なかったような。和歌山も変わっていってるんですね。






終演後、リュートを触らせてもらったけど、弦と弦の間が狭くて慣れないと弾きにくいですね。でもこれが歴史的なのだそうです。僕の持ってる6コースリュートも弦と弦の間は狭いのですが、これほどでもなくて、やっぱりオリジナルはあと数ミリ狭いそうです。昔のヨーロッパ人は手先が細かったんですかね?

(写真は友の会会員の田中さんに撮っていただきました)

2019年3月4日月曜日

古楽講習会 in 伊丹レポート

太郎先生の古楽講習会が、今回初めての伊丹開催でした。

講習生は僕を含めて4人。なんと岡山からはるばる(でもないか)来た人も。

まずは簡単な通奏低音の説明と、それの実践。低音がC−F−G−Cで数字が3と5だけのものから初めて、同じ低音進行でFに6がついたり、Gで4−3がついたりするやつ、それからFに57がついたり、Gに46−35がつく、ちょっと複雑なものまでを実際に音をだして確認していく。リュートだったら出来ていても、ルネサンスギターになるとちょっと混乱するな。

レッスン1番目はSakataniさん。
 おなじみオリジナルのマーシャルバロックギターでカルヴィ作曲の舞曲をいくつか。前回の関西講習会で、舞曲をラスゲアートとプンテアードを混ぜて、何曲かを組み合わせて組曲にしてくること、って宿題を出されていたので、その成果発表です。この作曲家は知らなかったけど、なかなか不思議なコード進行。ラスゲアードとプンテアードを混ぜるのは難しいけど、面白いね。ジャズやブルースのギタリストみたいにコードとメロディを両方やるってかっこいいのです。クラシックギターもやってるSakataniさん、見るたびに音は良くなっていってるし、様になってきていますね。もともと良く弾ける人だけに飲み込みも早いです。あとは爪を切るだけですね(笑)

2番目はワタクシ、小松です。
(写真なしです)
ここ数回続けてルネサンスギターで受講です。今回は急に曲を決めたのですが、ル・ロワ出版社から出ているギター曲集の第4集がグレゴリー・ブライシングという人の曲集で、これがなかなかいいのです。ファンタジーを2曲弾きました。16世紀中頃なのですが、ファンタジー(2)は模倣形式っぽくみせておいて実はそうではない、という捻くれた始まり。途中でちょっとスパイシーに不協和音が使われていて、そこがシビれます。最後のあたりも同じコードの連続でコラールっぽく聞こえるのもグッとくるところです。
もうひとつのファンタジー(6)はルネサンスの常套手段、模倣形式で始まります。これも合唱を聴いている感じに思えます。

3番目はTakemotoさん。

アッティオルバートで参加。前回に引き続き、ニコラス・ヴァレの「村の鐘(Carillon de Village)」。ちょうど会場にカリヨンの鍵盤部分だけがあってタイムリーな選曲ですね。同じ低音進行の上に音を乗せていくタイプの曲。先生のアドバイスどおりにすると、めちゃめちゃ聴きやすくなる。
もう1曲、アルメイン(The Night Watch)、ホルボーン作曲です。これは聴いたことのある曲ですが、簡単なようで結構難しい。これも先生のアドバイスですごく良くなってました。僕も弾いてみよう。毎回、上手くなっていってますよね。というか、曇りが消えていって、本来、思っていたことが出来るようになっていってるように思えます。

4番目は今回初めまして、のTanimotoさん。

最近入手した、バロックギターで受講です。ストラディバリのコピーですね。いい音してます。曲はコルベッタのシャコンヌ。コルベッタの曲っておしゃれなんですよね。僕も弾きたいと思っていた時期がありました。「何もわからない」と自分では言ってましたが、いろいろと考えられていてちゃんと曲になっていました。結構上手いですなー。
こういう、先生の得意分野で受講すると、めっちゃ濃い内容まで教えてもらえますね。その場でラスゲアードのやり方とレピコなど、他のギタリストがあまり使わないテクニックまで伝授されていました。もうだいたい弾けてましたね。次に会うときは完全にものにしていそうな感じです。素晴らしい!

そのあと、僕の研究発表「フランスのシャンソンとルネサンスギター編曲版の比較」でした。結構いろいろ調べたつもりでしたが、舞い上がってしまって、何言ってるかわからなかったかもしれません。ちょっと反省。調査ももっと精度を上げていこう。

そのシャンソンを、ゲストの長谷場さん、山縣くんも混じって、みんなで演奏したあとは、太郎先生のレクチャー「リュートの魅力」。
知ってる内容だったけど、あらためて聞くと面白いし、現存するオリジナルリュートなど、案外知らない。リュートが映画に使われた例の話も面白かった。
楽器の背中部分がセクシーです

何か工作活動をしている風の山縣氏
打ち上げは王将かなと思いきや、王将が狭すぎて使えず、残念。イオンモールでほぼ閉店までいました。
いやー、濃い一日でした。

2019年2月26日火曜日

中世・ルネサンスの楽器

中世といえばデビッド・マンロウを無視できないね。
普段はあんまり聴いてなかったけど、久しぶりに「INSTRUMENTS OF THE MIDDLE AGES AND RENAISSANCE」の中世の盤を聴いてみたら、これが結構いいやんか。

「INSTRUMENTS OF THE MIDDLE AGES AND RENAISSANCE」

これは、中世盤とルネサンス盤をCD(出た当時はLP)ごとに分けて、楽器別に曲が並んでいる。ほとんどが紹介する楽器のソロかそれに太鼓などの伴奏が入る。

マンロウが主宰するロンドン古楽コンソートは、今では大御所(もう亡くなってる人もいる)になってるビッグネームが多い。鍵盤のところでは故クリストファー・ホグウッド、リュートは、これも故人やけどジェームス・タイラー、今、リュート界の大御所ナイジェル・ノースはルネサンスの盤でヴィオールを弾いている。
そういえば、リューティストのジェームス・タイラーはジューズハープを弾いているのがある。あのど根性ガエルのオープニングの「ビヨ〜ンビヨ〜ン」ってやつね。

このディスク、実はマンロウが書いた同名の本があるらしい。これはLPについていたブックなんかな?形がレコードジャケットの形。

日本版がこれ。

誰か持ってないかな?見せて欲しい。

2019年2月13日水曜日

ルネサンスギターいぢり

いろいろとやらなあかんことがあるのだけど、こんな時にルネサンスギターの弦を変えたくなるんですよね。やっぱりガットにしました。
1コースはナイルガットのまま残して、後の2、3、4コースをガットに。

ナイルガットの時とガットではこんなに違うのか?というほど音が変わりました。
ナイルガットの時もいい音やったけど、ちょっとキンキンした感じがしてたかな。それが全くなくなりましたね。アホほど鳴るような楽器(音がデカい)だと、ガットにした方がたぶん落ち着いた感じがしていいと思います。
音がこもりがちになるかなとの心配は要りませんでしたね。各音はよりはっきりしてるようにも思えます。

4コースのオクターブ高い弦はルネサンスリュート用の0.42mmを張ったけど結構ピンピンなので数日後に切れるかも。大丈夫かな?心配なので、今まで415で調弦してたけど392まで落としました。一般の440Hzより1音ぐらい低い。
なぜかビリつきが少し減りました。なんでやろ。張力が高くなったのかな。

ちょっとしばらく様子をみてみよう。

2019年2月12日火曜日

ビリつき音

また古楽のCD買いたい病が再発してしまった。
いっぱい買わないように我慢しつつ少しづつ買ってる。

昔良く聴いたアンサンブル・オルガヌム、6タイトルが再発らしい。
マショーの「ノートルダム・ミサ」は持っていたけど売ってしまった。再発に気づくとまた欲しくなってくるね。
でも、今回は持ってなかった「聖母マリア降誕ためのミサ曲」。
レオナンとかペロタンが作曲したものを含めた、ノートルダム楽派のもの。
相変わらずすごい声。マルセル・ペレスの美学は天国的ではないな。悪魔的にも思える。でも地に響くものすごい力を感じるな。レオナンとペロタンの印象まで変わる。

もう1枚は、ゴシック・ヴォイセズの「The Dufay Spectacle」。
ゴシック・ヴォイセズは音楽学者クリストファー・ペイジが作った声楽アンサンブル。でもCDにはクリストファー・ペイジの名前は書いてないな。最近はリーダーが変わったのかな?よくわからない。
そういえば、ゴシック・ヴォイセズを買ったのは初めてかも。

デュファイの作った祝祭的な曲を集めたこのCD、ローレンスキングが参加している。
ブレイハープの音が印象的。普通のハープはコロンコロンと純粋な音がするのですが、ブレイハープはサワリが各弦につけてあって「ヴィ〜ン」とビリついた音を出すのです。今まで古楽のCDでこんな音を聴いたことがない。でもデュファイがいた当時のハープはこんなのだったんですよね。ビリつき音は耳障りではなく、もっと聴きたい!って思うほどいい感じに聴こえる。

僕も、ルネサンスリュートとルネサンスギターをダブルフレットにして、ビリつき音を出すようにセッティングしている。ルネサンスギターはちょっとビリつきすぎかな?って思ってたけど、このCDを聴くと、これぐらいでも全然大丈夫やなって思うようになるよ。
ビリつき音を採用している楽器は多い。インドのシタールもそうやし、リュートと祖先が同じの琵琶もサワリがあるな。
ビリつき音、悪くないですよ。