2014年12月31日水曜日

大晦日だヨ!

なんか、ぶらぶらしてる間に大晦日ですね。
大晦日といえば、寄席に「芝浜」を聞きにいきたいところですが、今日はびわ湖ホールで年越しコンサートです!!!

今年も働いてないみたいに思われてるけど(まあ、ぶらぶらしてたのですが。。。)、演奏会のお手伝いをしたり、リュート弾いたり、バナナ部というユニットで朗読の音楽をしたり、忘年会でのロビー演奏なんかしてました。

来年はバナナ部単独演奏の機会を増やしたいなー。
絶賛編曲中ですが、楽器が変わるとなかなかイメージ通りにならないですねー。

そうそう、昨日、NHK FMで我らがバナナ部のヒーロー、「栗コーダーカルテット」の20周年記念番組をやってました。栗コーダーのメンバーって90年代にチンドンやクレツマーなどジャズ界の変な人達がやってた「コンポステラ」というグループと近い位置にあるんですね。チューバの関島岳郎さんなんか、そのメンバーでした。同じくメンバーであった中尾勘二さんとともに、僕の買ってるCDに大体からんでます。

さて、ヒーローといえば、舞道ダンスシアターの忘年会でアベノンジャーズ(※)から一足早い「お年玉」を頂きました!

ありがとう、アベノンジャーズ!!!



※アベンジャーズとは最強ヒーローによるドリームチームのことを言う。アベノンジャーズとは自称ヒーロー達の中でも12月14日の18時半にあべのに集合できるドリームじゃないチームのことを言う。(魔人ハンターミツルギ氏ブログより)

2014年12月6日土曜日

権力のはなし

なんか、ブログの閲覧件数、少ないなあ。
結構、良いこと言ってるんやけどね。

もっと少なくさせるために、「精神分裂病」とか「権力」の話。写真もないよ。

最近、ジル・ドゥルーズの本を読んでいる。これは僕が就職したての時とその後ぐらい(90年代中頃)にニューアカデミズム(浅田彰、中沢新一など)の人の本を読み、その源流は何かと調べたら!これがまたジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリの狂著、いや共著の「アンチ・オイディプス」「千のプラトー」(「千の風になって」とはいっさい関係ありません。)。この2冊、買ったのはいいけど(どちらも7千円ほどしました。。。)全然読めませんでした。。。

それを、ここ最近、ちょろちょろとほじくり返しているわけですわ。
で、読んだ(読んでいる)のが「ディアローグ」「記号と事件」「フーコー」。この辺は、対談形式になっているものもあって読みやすい。「記号と事件」が一番読みやすかったな。ディアローグは対談と見せかけて全然対談形式でないので「うわー。。。」って思うけど、案外読める。「フーコー」は今読んでるけど、先の2冊を読んだ後なのでなんとなく読めてる。

「アンチ・オイディプス」「千のプラトー」は「資本主義と分裂症」という副題がついてる。自分たちが資本主義(社会主義よりいけてると思うなかれ!)の社会にいて、統合失調症にもなってない、よかったな、と思うなよ!

現在の病気、鬱病、躁鬱病、統合失調症(精神分裂病)は現代であるからこそ、の病気なのですな。精神分裂病の症状、いや、頭で本当に考えてること、を資本主義と絡めて考えていってるのがこの著者達なのです。

書いてあることは抽象的に見えるけど、それを今勤めてる会社の今働いてるところに置き換えてみることは可能です。ほとんどの人が「そやそや!」って思うでしょう。

今の世界は「管理」社会なので、隣の人が、「こいつ、こんなことやってたで!」と上司にたれ込む。またそれをその上の上司に訴える一般社員。当然、言われた方も、「そんなことない!」という。力と力のぶつかり合い。上からの権力の行使ではなくて、まわりにある力との戦争を行っているのです。

この本達は、そういう観点で物をみているなー、というのが、今の感想です。
ちょっと前まで自分が体験してた上からの理不尽な権力と思っていたものは、上からではなくて隣からなのです。これは、よく聞いていた共産主義社会の嫌なところと似てませんか?いや、そっくりですね。

なんか、人間の嫌なところが噴出したと思われてる「共産主義」も、思った事はなんでもできると思われてる「資本主義」も、比べるところではないかもしれませんが、どっちも壁にぶち当たっています。その間を、するするーとすり抜けていく考えが必要ですね。

僕は今、働かないことでそれを試しています。が、そんなんずっと続くわけないんで、なんか他の逃走線を引かなあかんなー、という今日この頃です。(70年代フォーク調に、いやらしく、自嘲的に、閉めてみました。)


2014年12月4日木曜日

12月の演奏会(その2)

演奏会その2。

「知られざるヴェネツィアの天才、リガッティの世界」
12月19日(金)18:30開場、19:00開演
前売:3500円 当日:4000円 学生:1500円
プリンチピ友の会会員:3000円
場所:京都文化博物館 別館ホール


プリンチピ・ヴェネツィアーニの、毎年恒例12月の自主企画です。
今回取り上げる作曲家はアントニオ・リガッティ。「誰???」って思いますよねー。僕も知りません。巨匠モンテヴェルディの合唱団にいた歌手で35歳で亡くなってる。

CDを買って予習しとこうと思ってもディスクが見つからない。ナクソスのホームページに紹介されているのですがAmazonでも手に入らないようで困ってます。

これは聴きに行くしかないぞ!
っということでご予約お待ちしています!

予約は小松まで。
メール:cphmn700@hct.zaq.ne.jp 、 TEL:090-3726-8743

12月の演奏会(その1)

今年もあと1ヶ月。演奏会ラッシュです。

「英国とケルト」
12月10日(水)18:30開場、19:00開演
予約:3000円、当日:3500円
場所:日本聖公会川口基督教会


イギリス古楽のスペシャリスト、佐野健二さんのリュートと平井満美子さんの歌が聴けますよ。
それとアイリッシュの吉田さんのコンサーティーナ、笠村さんのフィドルも!
バリトンの今泉さんの音楽生活の中心となっている古楽とケルト音楽を両方やっちゃおう!という企画です。絶対面白いですよ。

予約は小松まで。
メール:cphmn700@hct.zaq.ne.jp 、 TEL:090-3726-8743


2014年11月28日金曜日

一人芝居フェスティバル

一人芝居フェスティバル「INDEPENDENT '14」の初日、20時のブロックを観てきました。



小劇団の文化祭? いやいやとんでもない!!!
ものすごい強度に満ちた運動を見た気分です。皆さん、しなやかな線を描くことに成功しています。

観劇したのは、
「b:おぐりまさこ × 関戸哲也」
「c:河口仁 × 二朗松田」
「i:ハシグチメグミ × 魔人ハンターミツルギ」
の3つ。

初めの2つ、レベル高い。演技は上手いし、笑わせるし、しんみりさせる。どれも自分たちの今をベースにして、ありそうな妄想を繰り広げる。会場も盛り上がってた。
現代にありそうな状況を設定して、共感を得つつも悲哀を感じさせる。音楽でいうとキメの曲を2つ続けて聴いた感じ。カッコイイ。それは今を、面白く切なく切り取った、誰もが共感できるものであったと思う。小劇団の面白さを堪能した。

さて、我らがミツルギ氏の「Hello Miss パンプキン」がトリ。これは難しい話かな。バカバカしすぎて演じるのが難しいのでは?でも、ハシグチメグミさん、面白い。
これが初めの2つの流れから全然違うものを出していて、正直戸惑った。笑うポイントが前の2つと違ったのだ。

帰り道、いろいろ考えると一番変なのは「パンプキン」だった。面白くなかったのではない。初めの受けそうな2つの芝居(もちろん素晴らしかった!)とは、全然観点が違う。どうでもいいこと、でも体に良さそうな(笑)知識を盛り込んで、内容はあるのか無いのかわからないように作られていた。「落語」の要素に近いのかな。「松曳き」「やかん」などのバカバカしさを追求したものを思い出した。

普遍的なものを持っていると思う。一番、後世に残りそうな演目であるでしょう。また、そこからの変更もできる要素をいっぱい持っている。逃走線を引いたり、複数の線を引いて、いろんなところとつながる事ができる、長いスパンで観る芝居だね。




2014年11月20日木曜日

ル・ポエム・アルモニーク(&ボブ・ディラン)

ル・ポエム・アルモニークのコンサートに行ってきた。兵庫芸術文化センター神戸女学院小ホールにて。

プログラムは17~18世紀のフランス、スペインの歌曲。ほとんど知らない曲ばかり。
シャルパンティエ、マラン・マレ、サンスあたりは知ってる。

ゲドロン、マルティン、ブリセーニョ他、あんまり馴染みがないなー。
休憩なしで1時間半、結構前半が眠かった。期待していってるし、演奏も悪くないし(いや、ちょっと言いたいところはあった)、まあ、いい演奏は眠くなるものだろう、と無理やり思い込む。でも、専門じゃないとはいえ、パーカッションはひどかったな。

後半、ルベルのソナタあたりから面白くなりだした。自分の集中力が戻ってきた感じ。
ブロッサール「人の世のさまざまな惨めさ」が、かなりいい感じ。でも暗い内容の曲が多いな。

全体を観て思ったのは、「これは日本でも普通に聴ける」ってこと。わざわざ外タレ観に行く必要はないな。まあ安かったし、普通に上手いし良かったけど。

数日後、CD買いに行って、古楽なんかいいのないかなー、って見るんやけど、欲しいのはあんまりないな。で、買ったのがボブ・ディランのライブアルバム「激しい雨」。


ディランってこんなに良かったっけ???
当たりはずれが激しいと思ってたけど、結構最近は当たり。60年代〜70年代は一番いい時やったのかもね。
でも昔聞いてた「エンパイア・バーレスク」「ショットオブラブ」とかは80年代やな。それも良かった。LPで持ってたけど売ってしまった。

また欲しいな。



2014年11月15日土曜日

CD2枚

あんまり古楽とかけ離れたものを書くのもなんなので、たまには。
最近買ったCD。

1つ目は「Cristofaro Caresana  L'Adoratione de'Maggi」I Turchini/Antonio Florio

古楽グループ、イ・トゥルキニのカレザーナ作品集。カンタータとソナタを交互に。ナポリの17〜18世紀の音楽を録音しているこのシリーズはOPUS111レーベルの頃から買っているが、OPUS111がnaiveに吸収され、さらにGLOSSAレーベルに移ってからも続いている。
OPUS111、naiveの頃はジャケットが良かったが、GLOSSAになってから最低ジャケットを常に更新し続けている。これ、ジャケ買い絶対しないでしょう。制作費削減なのかもしれないですがねー。内容はこれと対称的に良い。スバラシイといっても良いぞ!僕は中古で買いましたが。。。
アコルドネで歌ってるピノ・デ・ヴィットリオは、ちゃんとしたバロック作品を歌うときはジュゼッペ・デ・ヴィットリオに名前を変えてるんやなー。



もう1枚は、やっぱり古楽でなくなってしまうのですが、
「霽月小曲集」(せいげつしょうきょくしゅう/とまり)

今年の春頃、ライブを観に行って、「セカンドアルバムがもうすぐ出ます!」と言ってたのを聞いて、ずっと探してた。タワーレコードに行ったら「と」の欄を片っ端から探してた。タワーレコード難波店は「泊」コーナーを作っているのに置いてなかったぞ。
仕方ないのでAmazonで購入。発売したのを知らなくて1ヶ月ちかく聴けなかった。とほほ。
期待を裏切らないですね、このグループ。1曲目はジャズっぽいアレンジ。なのに唄が入ると戦前のジャズ(西洋のものは全部ジャズ!)になる。小粋な感じ。
今回びっくりしたのは、唄の笹山鳩(a.k.a 山田参助 ジャケ画は山田参助)が声を使い分けて、3人歌い手がいるのか?と思わせるエンターテイナーぶり。
買っておいて損はないですよ。名盤です。もちろん1枚目「唄声の港」も良いですよ。


2014年11月13日木曜日

Bob Dylan

なぜか今頃、ボブ・ディランブームである。
欲しかったCDをいろいろ買ってる。


これ、2作目。まだフォークの頃。「風に吹かれて」「北国の少女」「ハードレイン」「くよくよするなよ」 と有名曲ばかり。もう既にこれで有名になってる。













「時代は変る」はLPで持ってたけど、売ってしまった。もう1回買おうかな。

左のはそのあと、「Another side of Bob Dylan」。
反戦や反体制で売れたのに、コロっと内容が変わってる。でも、こっちの方が好きかな。個人的に今、一番好きなアルバム。
代表曲は「My Back Page」。
あ、真心ブラザーズの日本語版も面白いですよ。



これは70年代の「欲望」。
この前、袴田事件解決のとき、同じような人のことを歌った「ハリケーン」という歌があるとのことで購入。高校時代にエアチェックして持ってたけど、なんていう曲名かわからなかったやつでした!
ヴァイオリンが参加してる珍しいアルバム。熱いボブディラン!












「欲望」のちょっと前ぐらい。
「血の轍」。

これは始めは良さがはっきりわからなかった。けど、だんだん良さがわかってきつつある。実はむちゃ売れたらしい。













他にもいろいろ持ってるけど、この4枚は好きな内容。
ディランは詩が良いといわれるけど、正直、よく分からない。難解な詩が多い。

ジョン・レノンは「ディランは歌い方がええわ!」って言ってたな。やっぱり詩はよくわからなかったようだ。

ちなみに、みうらじゅんの「アイデン&ティティ」は名作です!ハンカチ2枚いるな。


2014年11月2日日曜日

3連休

みなさん、3連休ですよ。どこか行きますか?

そういう私は、今日(2日)、文化的なものを見とかなな!と思って、月曜劇団の「ちゃんとしてる沼」を観劇。
 いろいろ気になったところもあったけど面白かった。エル・ニンジャさんのくそ暑苦しい演技は面白いね。過剰な熱さと、鬱陶しいポジティブ感。それだけで笑える。

面白かったけど、全体を通して感じるテーマとか、そんなものはなくていいんやけど、ちょっと「ちゃんと」しすぎたのかな?うっすらと見えるテーマみたいなものがあったので、そこらへんでモヤモヤ感が残った。無いなら無い、有るなら有る、方がいい。と、ちょっと前までは思ってた。でも、今は、有る/無い以外になんかできるのかも?と思うようになった。僕は月曜劇団は初めてなので、出来はどんなものかわからないけど、期待できる劇団だと思う。もっと変なものを作って欲しいな。








そのモヤモヤ感を引きずったまま、サニーデイサービスの新譜でも買おうかなーと思って、タワーレコードへ。そこでインストアライブの準備をしてたので、誰かなーと思って見てみると、「マロニエ堂」。みんな知らないと思うけど、今、人気急上昇中のフォークグループ。今回2回目。見ての通り、70年代そのもの。歌も、ファッションも70年代。その服、どこで買ってくるの?それにクラリネットが入っているのでチンドン的な隠し味がある。

CD発売キャンペーンということで、もちろん買いました。サニーデイはまた今度。そういえば、1曲目終わったところのMCで「こんにちは。サニーデイサービスです。」って言ってた(笑)いっぺん聴いてみて。

2014年10月26日日曜日

クラヴィコード

最近、何かちょっとしたコンサートや、展覧会など、すごい少人数のを行くようにしている。ほとんど、阿倍野。なんか釜ヶ崎が近づいてきているような、嫌な(でもないかもしれないけど)予感のなかでも、結構当たりがあるものである。

今日は、阿倍野の流流(るる)という喫茶店でのライブに行ってきた。
ここに出ている人達は弾き語りが中心。昔のフォークと違って、ジャンル分けできない感じの人が多い。

今日は2組。
1人目は、ギター弾き語りの安井淳さん。
文句なしに上手い。でも、年齢の差か、共感はできなかった。歌詞、歌い方、どれも悪くないけど、共感できるかどうかは別である。けなしているのではない。僕の心に響かなかっただけ。他の人には届いていると思う。それだけ、ちゃんとしたものであった。

2人目は、クラヴィコード&ソプラノサックスという、文面だけでは怪しい感じしかしない内田輝さん。(すみません。。。)でも、これが今日の本命。


素晴らしかった。照明無しにして真っ暗闇の中で始まった。ソプラノサックスのインプロヴィゼーションから始めて、クラヴィコードを弱音で弾き始める。もともと音量のある楽器ではないので、弾いてるかどうかわからない。こちらも耳をすます。するとだんだん何を言っているかが聴こえてくる。中世ヨーロッパの感じを持ちながら現代的要素もちらちらと聴こえる。たっぷり弾いた後、またソプラノサッスクに戻る。バッハ(かな?)の曲を取り入れながら、いい感じに1曲目が終わる。20分ほど経過している。聴いているあいだ中、夢なのか現実なのかわからないビジョンを何度か見て、ハッとして現実に帰ることを繰り返していたことを覚えている。

あと、バッハのチェロ組曲1番のプレリュードと、インプロをもう1曲。バッハでは、普通そこで切るのはおかしいでしょ、というアーティキュレーション。でも、これでしか成り立たないでしょ、と言っている。そう思う。

観客に聴かせることを目的としていない音楽。本人もそう言っていた。舞台から音が聴こえてくるのではなく、天井から、自分の内面から聴こえてくるような音、音楽であった。

古楽をやっている者からすると「ファンタジーだけの音楽」という批判も聞こえてきそうだが、それを吹き飛ばす強い説得力があった。聴きに来ていた人達は、古楽の知識もなく、また、それをちゃんと聴いたこともないだろう。しかし「これはよかった!」という空気で満ち溢れていた。口に出さないでもわかる。

いい演奏の後は気持ちがいい。

2014年10月19日日曜日

骨せつサンバ

劇団「超人予備校」本公演『骨せつサンバ』観てきました。
よかったですよー。初日と千秋楽の最後。文都さんと田口さんがダブルキャストだったので、2回、観とかなあかんでしょう。


コメディやのに泣けるとこ多い。
骨折して走れなくなった絶望した人間が見る3つの物語を、それぞれ進んでゆく。

連敗記録更新中の競争馬と連勝記録更新中の競走馬。
お父さんロバとお母さん馬とその息子である騾馬。
神話に出てくる半獣人とその兄弟。

そこに馬の先祖アケボノ馬が現れて、「本能を取り戻すレースを開こう!」と宣言する。それぞれを巻き込んで、レースは展開してゆく。

2匹の会話で進行していく、連勝記録をもった馬と連敗記録更新中の馬の話。表面上は見やすく、泣き所もあるが、語られてる内容は馬からみれば不条理、残酷。連勝記録更新中の馬は骨折のため安楽死させられるが、認められなかった死を認め、あの世から連敗中の馬をはげます。最後のレースで優勝した連敗記録の馬は、勝ったのに罵声をあびる。が、自分の走りに満足する。

ロバのお父さんはブレーメンの音楽隊に参加した、というか何となくついていって、人生を華やかなものに出来なかったという過去を引きずりながらも、レースに出ることで自分の尊厳をとりもどしてゆく。

レースでの、妹馬との首位争いで、今迄のすべてを思い出した半獣人は人間として生きる事を選ぶ。そのために捨てなければならなかった馬の体。後で人間に戻ったとき、喪失感をかかえながらも普通の人間として、生きている実感を得る。

また、骨折して走れなくなった人間も、歩くという行為でレースに出る。
最後に、人間の骨折は左手の小指ということがわかる。人間の傲慢さや度を超した心配性ゆえの不幸と、それを普通に受け入れて本能を取り戻す動物。
これら人間と動物の非対称性をテーマにした、宮沢賢治的な理解と、アイヌなどの#$%&"$##)(&%'$$&%&”#)!6645#&,、・・・って、そんな事は全くないけど、とにかく面白いのです。

どの話にも共感できるところと自分の嫌なところが含まれている。泣いているのに笑ってる、笑ってるのに泣いている、みたいな状態になって、自分の感情が押さえきれない。

個人的には、美香Lさんのケンタウロスに共感。演技もよかった。尾松さんの負け続ける馬の最後の言葉「もう、レースはおしまい。」に涙。暑くるしい演技で定評のある鉄平さんの声だけのシーンにも涙(笑)。(←ちょっとくやしい!)

田口さんは面白すぎる。文都さんのちゃんとした内容をふまえて観ると、さらに面白い。文都さんはくやしいやろなー。
ハンス役のニランジャンと、ポニーテールズのダンスも素晴しい!これは超人予備校の強みにもなってる。

あと、音響の阿保さんデザインの馬Tシャツ、グッジョブ!


馬愛がありますね。

2014年10月14日火曜日

リガッティ

アンサンブル・プリンチピ・ヴェネツィアーニの12月公演は、リガッティです。
って言っても知りませんよね。僕も知りませんでした。

Ensemble Principi Venetiani
知られざるヴェネツィアの天才「リガッティの世界」
2014年12月19日(金) 19:00開演(18:30開場)
京都文化博物館 別館ホール
チケット 前売:3,500円 当日:4,000円 学生:1,500円
     プリンチピ友の会会員:3,000円


 

モンテヴェルディの合唱隊で歌ってた人らしい。それも35歳で亡くなってる。でも作曲した数は膨大。

僕は音源を聴いた事がない。
この前、大阪駅前ビルの某クラシック中古CD専門店にチラシを置きにいった。
「ほう、めずらしいね!」と言われて、「音源ありますか?」と聞いたところ、ほとんど見た事ないとのこと。何かのカップリングで入ってるのはあったらしい。
ネットで調べるとNAXOSで1枚発見。今度買ってみよう。

予習しといた方がいいかも。

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チケットのご予約&お問い合わせ
<オフィス・プリンチピ・ヴェネツィアーニ>
Email:principi-venetiani@hotmail.co.jp Tel&Fax:075-493-5262
<プリンチピ友の会事務局/小松>
Email:cphmn700@hct.zaq.ne.jp Mobile:090-3726-8743


2014年10月4日土曜日

松永孝義「QUARTER NOTE」

松永孝義「QUARTER NOTE」。
今日(10月4日)、ゴンチチがやってる朝のFM番組で紹介されてました。


松永孝義さん。ベーシスト。2012年永眠。
高田渡のCDでベースを弾いている人という出会いだった。それから中村まりとロンサムストリングスのベースも松永さんなんや、という感じで、結構自分の買ってるディスクには入ってるなあ、という感じだった。

ロンサムのディスクが出て、2作目が出るときには、松永さんが亡くなった事が知らされてた。

その頃から強烈に意識しだして、いろいろ調べたり、友達に聞いたりしていると、1980年代に日本のダブバンド「ミュートビート」のベーシストだったことがわかった。「ミュートビート」は知らなかったが、音楽好きで滋賀のFM局に勤めてる友人はその当時から知ってたらしい。何しろ日本での唯一のレゲエバンドだった。

ここ数年、レゲエ、ダブ、スカを聴くようになったこともあって、松永さんの存在感が僕のなかで大きくなっていった。

ダブ、レゲエだけでなく、人のバックを堅実に勤めていた松永さんのリーダーアルバムが聴けることを、本当に幸せに思う。少しもぶれない重低音。安心感のある低音。

こんな素晴らしいミュージシャンがいた日本の音楽界。ますます面白くさせていかなければ申し訳ないと思う。

2014年10月3日金曜日

さあ次いきますよ

9月28日、「今甦るセミナリヨの調べ」に来ていただいたみなさん、ありがとうございました!盛況のうちに幕をとじる事ができました。音楽家のみなさん、スタッフのみなさん、お疲れさまでした。それと、会場をお貸しくださったカトリック高槻教会さま、ありがとうございました。信者のみなさまにもご迷惑をおかけしましたが、このようなコンサートが出来ることは、私達、音楽に関わる者としては、非常な喜びです!本当にありがとうございました。

下の写真は、当日こられていた、NEW倉さんが履いていた靴!パ、パンダ???
NEW倉さん、お若いですね。あ、そうそう。後でメールで知らせてもらったのですが、「切支丹抄物」は「きりしたんしょうもの」と読むのが正解らしいです。家の辞書には「しょうもつ」「しょうもち」という読み方も出てましたが、「しょうもの」が正解です。勉強になりました。
(10月6日追記:「抄物」の読み方についていろいろ調べてみると、「しょうもの」「しょうもつ」と言うのが国語辞典などに出ている読み方です。「しょうもの」は講釈物、「しょうもつ」は講義の抜き書きみたいなものです。僕の読んだ論文をもう1度見返してみると、「しょうもつ」と書いてあり、それには注が載っていて、「しょうもの」としている文献もあるが内容から「しょうもつ」を選んだ、とあります。また、地元では「しょうぶつ」と呼ばれているようです。どれが正解というのは決められないですね。)



さて、話は変わりますが、コンサートの余韻も冷めぬうち、劇団どくんごの大阪公演に行ってきました。

見てのとおり、ん?わかりづらいかな。扇町公園にテントをたてて、その中で観ます。初日、平日にもかかわらず、満席。100人ぐらい入ってたんちゃうかな。

音楽で始まり、わけのわからない芝居が延々と2時間つづく。もう、初めからテンションはMAX状態。去年はつながりのないシーンの連続だったので「???」だったけど、今年はあらすじらしきものを作っている模様。
宇宙がテーマなのかな。星と星のあいだのやり取りや、オープニングにあらわれた、宇宙服の6人組。え?どっかで見た事あるな、と思ったらムーンライダーズのコピー。旗も三日月マーク。後で、主催のどいのさんから「それわかった人、3人めぐらいかな」とウレシいお言葉。
説得力は抜群である。でも何を説得されているのかはわからない。
他人の顔色を伺うな!笑うとこぐらい自分で決めろ!自分の価値観を疑え!っていわれているように僕には思えた。

終演後、劇団超人予備校の魔人ハンターミツルギさんと、どいのさんが話している内容が面白かった。

「僕らは社会を変えるために劇団をやっている。」
「大学や高校の演劇部にどくんごのメンバーを派遣して、ちゃんとした(超予備、どくんご的には間違ってる、という意味)劇団員の人数を7割ほど減らしたろか。」
「劇団は経済活動ではない。」

4日(土)はチケット完売だそうですが、今日 3日(金)はまだ入れるそうです。
サラリーマン諸君!行ってみる価値はあるよ。

2014年9月27日土曜日

ゲネプロ

「今甦るセミナリヨの調べ」。
27日、なんと読売新聞の朝刊に載りましたよ。
笠原さんの持っているリュートは僕のリュートだっ!!!


さて、今日はゲネプロ。それも招待客を入れて!!!

教会で演奏できるのはうらやましいな。
いろいろ課題もあるけど、いい感じになってます。


右近さんも待ってます。
来てね!

2014年9月26日金曜日

最終リハーサル

「今甦るセミナリヨの調べ」、今日は最終リハーサルでした。

初めて合唱と楽器を合わせる。やっと、こんな風に仕上がるのかと全体が見える。
直前のリハーサルにもかかわらず、細かいことを要求されている。そばで見ているアマチュアの僕も納得するような、なんでもない事。でも一言、それを指摘するだけで劇的に変わってゆく。
あ、下手なのではないです、もちろん。初めに合わしたのもいいけど、それをはるかに上回るようにできるのです。

本当にやらなあかん事が見えてるんですね。音の間違いを直すより、ハーモニー感や言葉の発音が大事。

練習見てるのって面白い!!!






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9月28日(日)15時開演 カトリック高槻教会 高山右近記念聖堂
【お問い合わせ・ご予約】
Cantoima
<TEL>090-3652-0125(今泉)、090-3726-8743(小松)
<E-mail>cantoima@mac.com、cphmn700@hct.zaq.ne.jp

2014年9月25日木曜日

近づいてきました!

いよいよ近づいてきました!
「今甦るセミナリヨの調べ」ですよ。

もう予約はお済みですかー?
なくならないうちにお早めにどうぞ!まだ間に合いますよ。



さて、今回の曲、ちょっとややこしいので事前に整理しておきましょう。
16世紀〜17世紀にかけて日本で歌われていたであろうと思われる曲を5曲特定して、その曲の同じテキスト(歌詞)を用いた、当時のヨーロッパの作曲家の作品と合わせて演奏します。

1、"O gloriosa Domina"「栄えある聖母よ」
これは、長崎生月島の隠れキリシタンが禁教後、現代までずっと守ってきた「おらしょ」の原曲。グレゴリオ聖歌です。

2、"Ave Maria"「アヴェ・マリア」
これもグレゴリオ聖歌ですが、茨木千提寺につたわる「がらさみちみち」という祈祷文と関係があるみたいです。

3、"Veni Creator Spiritu"「来れ想像主なる精霊よ」
これは1605年に長崎で出版された「サカラメンタ提要」におさめられている曲です。「サカラメンタ提要」は前にもブログで書いたとおり、ラテン語で書かれた、ミサや葬式のやり方を説明したものです。

4、"Tantum ergo sacramentum"「かかる尊き秘跡を」
これも同じく「サカラメンタ提要」に載っている曲です。

5、"Litaniae Sacrosanctae Eucharistiae"「聖体秘跡のための連禱」
これは今回の目玉の1つ。茨木市千提寺に伝わっていた、「切支丹抄物」の中に収められている「さんちいしもさからめんとのらたにやす」を歌ったもの。節は残されていないけど、このテキストの内容が伝えられているのは日本でここ千提寺だけという貴重なもの。

なんかいろいろスゴイですね。
千提寺も禁教が解けて大正時代に発見されるまで、よく見つからずに伝えてきました。民謡よりも古いかもしれない。それだけ信じる力というものはすごいものなのですね。


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9月28日(日)15時開演 カトリック高槻教会 高山右近記念聖堂
【お問い合わせ・ご予約】
Cantoima
<TEL>090-3652-0125(今泉)、090-3726-8743(小松)
<E-mail>cantoima@mac.com、cphmn700@hct.zaq.ne.jp

2014年9月9日火曜日

再びキリシタン、高山右近など

9月8日、茨木市の北部、千提寺・下音羽地区と豊能郡豊能町高山地区に行ってきました。28日のコンサート「今甦るセミナリヨの調べ」の基本知識を得るのが目的です。
同行は、音楽監督の笠原さんとプロデューサー今泉さん。2人とも、隠れキリシタンの知識は豊富。

まず向かったのが下音羽。ここにはキリシタンの墓がある。まず高雲寺に2つ。これらはかまぼこ型の墓碑で、風化がすすんでいてよく見えないが、右側の墓碑には上部に十字がうっすらと確認できる。


あと井上さん家に1つ。こころよくお家の庭に入れてくださった井上さん、ありがとうございました。
















さて、次に向かったのはキリシタン遺物資料館。
ここでは千提寺の東(ひがし)家、中谷家に代々伝わっていた隠れキリシタンの遺物が展示されてある。

大正時代に、あるお坊さんが、ここが隠れキリシタンの土地という証拠を見つけようとしていた。(大正時代なのでキリシタン禁制は解けていて学術的な調査であった。)
何もしていないぶらぶらしているおじいさんに「お墓を調べたいから手伝って」って頼むと「いや、ここにはなにもないよ」とつれない返事。あやしいと思って調べたが何も出なかった。でも、そのおじいさんが「ちょっと変わった石があるから見て」と言うのでついてゆくと、そこにはキリシタンの墓が。
世紀の大発見!というので、もうちょっとそのおじいさんに突っ込んで聞いてみると、家の中から「あけずの櫃」というのを持ってきた。開けてみてびっくり。そこにはキリシタン関連の絵、苦行の鞭、金属メダル、十字架、ロザリオ(念珠)などが出てきた。このおじいさんが東(ひがし)さん。
そのうちの1つが、あの有名なザビエル像。教科書などで誰でも見た事あるはず。この像は現在は神戸市立博物館にある。

資料館のDVDで、東家、中谷家に伝わる、お祈りの様子も観る事ができた。

昼食後、豊能町に移動し、右近の郷で高山城の事をリサーチする。しかし「見るとこないよ」という残念な意見。しかも私有地でそこに人が立ち入るのを嫌がっているという。断念したが、その辺のガイドを引き受けてくれる人が現れ、お願いすることに。なんと名字が東さん。



その近辺の、高山右近生誕地、キリシタン禁制の高札、マリアの墓を案内してくれました。

今回、高山右近に関連づけてコンサートをする前に、高槻領であり、右近の出身地である場所を実際に訪れるのは、何か実感が湧いてきて面白い体験でした。

そうそう、帰りに音楽監督の笠原さんからのメールで知ったのが、9月8日は聖母マリアさまのお誕生日だったのです。うーん。スバラシイ!

ということで「今甦るセミナリヨの調べ」は満席になりそうです。ご予約はお早めに!!!

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9月28日(日)15時開演 カトリック高槻教会 高山右近記念聖堂
【お問い合わせ・ご予約】
Cantoima
<TEL>090-3652-0125(今泉)、090-3726-8743(小松)
<E-mail>cantoima@mac.com、cphmn700@hct.zaq.ne.jp






2014年9月6日土曜日

ガットカフェ

鈴木秀美さんのガットカフェに行ってきました。
ガットカフェとは、チェロの講習会で、レクチャーと演奏が聴けます。今回は、バッハの無伴奏チェロ組曲2番でした。場所は服部天神駅近く、ノワ・アコルデ。


レクチャーの内容は、
1、楽譜の選択
2、楽器の選択
3、演奏の内容
の3つのことを話してたかな。

思ったのは、講師の有名無名は関係なく、やってる事は同じ事。

・どんな楽譜が手に入って、どんなとこに注意せなあかんか。
・バロックチェロを持っていなくても楽器の調整によって近いところまでは行ける。例えば、弦をガット弦にする、弓をバロック期のものを借りるなど。
・演奏の内容は、どれがバスの音で、どんな和声か、言葉として捉えた場合、どこが言葉で、どこが文章になってるか。

今の古楽講習会はちゃんとした情報が生徒に伝えられていて、選択するのは自分だというところまできてますね。70年代に活躍したレオンハルト、ブリュッヘンなどが世を去った今、巨匠の言う事が正しい、っていう考え方はなくなってきています。正しい方向に向いてる感じ。でもこれは、まだまだ狭い古楽界の事。

クラシック界はどうなんやろう?日本では、先生の言う事が絶対!みたいな慣習がまだまだ根強いみたい。そんなことやってると文化的な人生をおくれないぞ。生徒の方も、自分でどんどん勉強して、おかしな先生のとこはやめるのがいいのだ。

2014年9月1日月曜日

大津講習会

9月ですね。今年もあと4ヶ月。はやいものです。

さて8月最終の土曜日、大津で古楽講習会がありました。講師は竹内太郎さん。今回はリュート4名(+リコーダー1名)の4組。内容は以下のとおりでした。

1、山縣くん、リュートソロ:Fantasia,  Jean Paul Paladin
2、藤原先生、リュートソロ:Mrs.Winter's Jump/Mr.Dowland's Midnight,  John Dowland
3、落合先生、リュートソロ:A Toy, Thomas Robinson/Spagnoletto, Cesare Negri
4、山縣夫人、小松、リコーダーソロ(通奏低音):Sonata Ⅰ, Benedetto Marcello

トップバッターは山縣くん。太郎先生は、曲の中の各部分はどんな性格かをわかりやすく、面白く伝えてくれる。ある程度考えてきているけど、そういわれるとそんな気になってしまう。最後の方に「いろいろがんばったけど上手く行かなかったなーっていう、諦めの感じで」とかいわれていて、みんな大爆笑でした。彼の性格にあってる感じ。でもすごく上手かったです。いわれた事もすぐに対応できていて、さすが!
音がいい感じになってきている。説得力が増していますねー。





















藤原先生と落合先生のときは右手のタッチと脱力の方法、考え方。これも毎回いわれるが、脱力って一番難しいんですよね。数年計画でやらなあかん事。僕も再確認しとこう。

最後は、ワタクシ。山縣くんの奥さんにリコーダーを吹いてもらい、リュートで通奏低音。狙い通り、盛り上がりました。太郎先生の模範演奏(???)で、非常にムダな動きでも、最大の効果をあげているのが面白い。やっぱりすさまじい演奏力やなー。リコーダーの山縣夫人も上手くて、太郎先生のアドバイスにもすぐ対応できる。僕もがんばらなー。

講習会後は宴会。名古屋に帰ろうとする落合先生を全員で引き止める。結局泊まる事になり2次会。僕と藤原先生が帰ろうとすると返り討ちにあう。結局、僕が山縣くんの家に泊めてもらうことに。お世話になりましたー。

さて、日曜日。太郎先生と落合先生と僕で京都観光。銀閣寺って初めていきました。日本の文化もいいなー。やっぱり日本人。

今年の夏は面白かったぞ!夏休みの作文、400字詰め原稿用紙100枚は書けるな。ついでに読書感想文も書いたしな。




2014年8月27日水曜日

ユノ・デラ・イブ Vol.8

玉川にある油野美術館、「ユノ・デラ・イブ Vol.8」行ってきました。

まず、油野美術館。最近友達になった人達のライブがここでよくやってるなー、って思ってました。5月にライブ会場として使った「さばの湯温泉」とはイメージは違いますが、コアな人しかこない場所ってことで認識してました。美術館ではなくイベント会場ですね。あ、美術館になる事もあると思います。

今回のライブは、前に観た「音囲炉裏」に参加してた、石上和也さん、かつふじたまこさん、と、フランスからユーグ・ヴァンサン氏、岩瀬久美さんの二人が来日するということで、誰か全然わかりませんが、なんとなく面白そうっていうのと、「セミナリヨの調べ」のチラシを配ってもらうために行きました。

これは、大正解!最近、良いライブにあたりっぱなし!
 

まず、石上氏。自作のシンセサイザー(鍵盤無し)でぶっとい音で空間を埋めてゆく。ヘリコプターが飛んでるのかと思わせる音響をどんどん被せていって、椅子がビリビリしだすぐらいの音量。でも気持ちいい。この前の「音囲炉裏」の時より数十倍良い。

次は、かつふじたまこさん。石上氏と対照的で、空間を意識した、隙間のある音響。サンプラーの音をベースに、ビー玉のかち合う音や、空き缶の上でビー玉を転がす音などをリアルタイムで入れてゆく。途中から、鍵盤ハーモニカの即興と、お盆の事で思う事を語る、など、音響と生活感を巧みに混ぜてあり、好印象。こんなやりかたもあるのか!鍵盤ハーモニカ、なんか安心するね。好きな音楽。

これらは音階がなく、ということは音楽を言葉として捉えない傾向がある、音響を聴かせる音楽ですね。でも説得力があるのは何故だろう?音楽の謎です。

最後はフランスから来日中の、チェロのユーグ・ヴァンサン氏とサックスの岩瀬久美さん。1曲目はよくわからなかったけど、それからがすごかった。生楽器とエレクトロニクスをからめた、即興を入れつつも構成がちゃんとできた、クラシックの流れにある音楽。二人とも生楽器がとてつもなく上手い。それに音響の重ね方も素晴らしい出来。感動の為、残念ながら写真を撮り忘れた。

平日の夜で油野美術館という、アンダーグラウンドな素敵な夜でした。

あ、もう一つ。となりで聴いてた若い女の子。古今亭志ん生の特集本を読んでて、立川談志の書いた文章を読んでた。何者や???

2014年8月25日月曜日

リハーサル(その2)

「今甦るセミナリヨの調べ」の楽器班のリハーサルに潜入してきました!

こないだの歌班と同じく、いい感じ。歌とちがって言葉の切れ目がわからないので、聴いてる方には良いように聴こえるんやけど、きっちり間違い(じゃないけど、不安定なところ)を指摘されていました。でも、そんな事充分わかってる人達なので心配ないですねー。笠原さん、訓子さんの鋭い耳がわかった!!!てなところですかね。

ちょっと珍しい楽器もあるので、紹介しときます。


(左)コルネット。上野訓子さん担当。旦那の笠原氏も吹いてるが全然相手にならないほどの腕前!(笠原さん、ゴメンナサイ!笠原さんもいいですよっと 笑)
(右)ドルツィアン(ファゴット)。淡島さん。細い体でアンサンブルをブリブリ云わす、ソウルフルなベーシスト!グルーヴはまかしとけ!


(左)ヴィオラ・ダ・ガンバ。頼田さん。装飾過多な指板の値段の高そうな楽器(笑)低音は「オレにまかしとけー」って感じ。すごく安心できます。
(右)オルガンの吉竹さん。僕の通奏低音の師匠です!写真はカシオのキーボード(とほほ、というなかれ!音律調整可能で1万円ちょっと!)ですが、本番は一番高い楽器を弾きこなすのですよ。この人がいるからみんなは安心して歌える!表には出てこないですが、頼れる人!

これらをまとめる笠原さん、今日はあえて写真なしです。本番を観に来てください!
でも、音楽をかなり広範囲に偏見なくみれている人です。僕が酒飲んで「こんなアホな曲あるでー」って見せた曲も、他の人に紹介してくれる(紹介された人は迷惑かもしれないが)、音楽全般に対しておおらかな耳を持っている人です。クラシック以外の人も話が合うかもよー。楽器奏者で唯一おっさんです。(←いやいや、それはどうでもいいやろ!)

ちょっと今回すごいぞ、ぞ、ぞ!
興奮していらん事いいそうなのでこの辺で失礼つかまつる!

予約は以下にお願いしますよー。
(注意)早めに予約しないとお席が無くなる可能性がございます。
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9月28日(日)15時開演 カトリック高槻教会 高山右近記念聖堂
【お問い合わせ・ご予約】
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<E-mail>cantoima@mac.com、cphmn700@hct.zaq.ne.jp

2014年8月22日金曜日

さからめんた提要

「今甦るセミナリヨの調べ」をよりよく聴くために!こんなこと知ってたら面白いよっていう記事を最近書いていますが、今回は「さからめんた提要」。

これは何かというと、
「キリスト教の儀式を執り行うためのハンドブック。日本で独自に編纂され、1,605年に長崎で出版された。大部分がラテン語で書かれ、ポルトガル語とローマ字表記の日本語も使われている。」
ということです。

何が面白いのかというと、
1、日本で活版印刷機で印刷された。
2、楽譜が19曲載っている。

日本では、本格的な西洋音楽が入ってきたのは明治時代以降とされているが、それよりもっと昔に西洋音楽はキリスト教と共に日本に入ってきていたのですねー。

でもキリシタンの弾圧によって西洋音楽は日本には定着しませんでした。まあ、その結果、非常に洗練された、三味線や琴、尺八の音楽ができたのですが。

9月28日の「今甦るセミナリヨの調べ」では「さからめんた提要」に印刷されている曲も演奏しますよ。観といて損はないと思います。

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9月28日(日)15時開演 カトリック高槻教会 高山右近記念聖堂
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